やきにく亭
～キャベツを添えて～

ククリちゃんがニケを頼るそれはかなり精神的な依存だと思うし、魔法オババが２で今もグルグルが使えるのはニケの存在がデカいって言ってるからホントにそうだと思うんだが、ここら辺の依存を突き放すのか、依存で良い、甘えていいとするのかの結論がないと前に進まない気もするんだよな。まあそこら辺までは突っ込まないでニケから告白するかなんかでくっつけてまとめるとは思うんだが。

恋愛関係を描くにあたって依存、はいいとしてもそれに関して深く突っ込まないと前には進まないよな。変態王子と笑わない猫２巻みたいに、愛をもって突き放すのか、森羅万象を統べる者みたいに、子どもの頃自分を助けてダメになった少女だけを守る、究極的には他は全部捨てるくらい開き直るのか。まあそんな感じで。

グルグル２は変態王子寄りというか、頼れる勇者様がいない、弱体化している状況でククリがなんとかしなきゃって必要に迫られる自立、依存からの脱却寄りっぽい流れにはなってるんだが……ここら辺もちょっと曖昧な感じがする。例によってニケと衛藤先生が優しすぎるので。

グルグル２はどっちかというとククリの「あんよが上手」をニケ&作者で見守るくらいの緩やかさかも。

でもニケってククリが初めてコンタクトを取った外の世界の人間であり、憧れの勇者様であり、初恋であり、運命の男であり、究極の甘やかし彼氏であり……。で、こんなのちょっとすぐに自立は無理っていうか、コレが外の世界の人間とのファーストコンタクトって、多分世界の優しさなんだろうけど。赤ん坊にステーキ食わすようなもんじゃね？って気がしてきたな。消化も昇華もしきれないってこんなの。

改めて考えると、ニケみたいな男って私の読んでた時代の少女漫画だと初恋として昇華&失恋するようなポジションなんだよな……。カードキャプターさくらでいうと雪兎、姫ちゃんのリボンだったら支倉先輩っていうか。憧れの王子様に見初められ、順当にくっつくのはいかにも衛藤先生の読んでた時代の少女漫画だな〜って感じ。いや３０年以上ニケククくっついてないけど。

ニケってカードキャプターさくらでいうと雪兎（憧れの失恋王子）と小狼（真実の王子）にボーボボ足して原液そのままみたいな奴なんだよな。こんなの秘匿されてた少女の外界のファーストコンタクトでぶつけんな、作者とニケはククリにも読者にも責任を取れ。

ダイソーで売ってたマルエスのひとくちトースト、パッケージもおいしそうだけど実物も美味過ぎ。トーストって商品名だけど要はバターの効いた一口ラスクなんだけど美味すぎ。特にいちごトースト、お前、美味すぎ。

こんな４０年以上前のＳＦに出て来る、無機質なトレーの上に乗せられがちな合成食物みたいな見た目からなんでこんな美味い味が飛び出すのか謎過ぎ。

【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル２　９巻　第５８章　秘境ズックニィ】

ここのニケの妙な間って多分、ニケもホントは二人っきりになりたかった、ってことだよな……？ 例によってククリちゃん気づいてないけど……(コレをククリちゃん視点で気づけたらエスパーの領域か……)でも勇者様のバカなんて言ってる場合じゃないぞククリちゃん、今二人の気持ちは一つなんだぞ……。ニケとククリの恋心がピッタリ合わさる事って本当ないよなぁ……１も２もそれが出来ちゃったら話が終わっちゃうレベルの話だってのはわかるんだけどさ……。

まあ結局ククリちゃんも二人きりが良くて召喚失敗しちゃうんだけどさ。


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル２　９巻　第５８章　秘境ズックニィ】
ここのくだりも明らかに二人きりを意識してる台詞だしやっぱここはニケも二人きりになりたかった、ってことだな。

っていうかズックニィ編は竜になったニケがククリだけを抱えて飛んで行ってしまう事でジュジュ＆トマと離れて二人きりになってしまうわけだが、多分この状況も二人きりになりたい、ククリを抱えてさらってしまいたいというニケの無意識の願望ととらえた方がよさそう。



【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル２　９巻　第５８章　秘境ズックニィ】
ここのククリが見た夢も、多分ニケの本心なんだろうな。っていうか最後のコマ、多分この髪飾り的にアラハビカのプリンセスククリになってるな？この夢もサラッと流されて解答がないからなんだかよくわからなかったけど……。流石にこの１コマだけでプリンセスククリ化してる、って言い切るには弱いかな……？


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル１０巻　第８７章　アラハビカ空中戦】
でも「オヒメサマダッコ」の文脈だし、髪飾りとか似てるよなぁ……？グルグルはかなり漫画上手な漫画だと思ってるが、流石に前述の２の夢のくだりは顔アップ過ぎてわかんねぇな。多分そうだと思うんだけど。アニメグルグル2017の神解読班スタッフさん達よう、２もアニメ化する予定ないかい？

つまりズックニィ編はニケククラブラブカップルが二人きりになりてぇからジュジュとトマは置いてけぼりにされたと。わかりづれぇ……わかりづれぇぞニケ……衛藤先生……。

なんでこんな「仲間と離れて二人きりになりたい」なんてシンプルな気持ちで１記事書かねぇといけねぇくらいわかりにくいんだよ、ニケの本心……。まあこんなの二人分ｇｄｇｄ描いたら漫画のテンポが死ぬのもわかるがわかりにくすぎ。

しかし無印の恋の最高潮であるアラハビカ防衛戦も、ここの竜ニケが好きだ！というくだりも、ククリ視点で言うとただの夢でしかないので、本当に一生すれ違っているな、ククリ姫とニケ王子……。アラハビカ防衛戦は言うまでもないが、多分ここの竜ニケのくだりもただの夢じゃないんだけどな。

考えてみると無印最終話の恋するハート使ったくだりもなんだか片恋魔法使いの恋情に見えなくもないというか……。いや両想いなんだけど……。そもそも無印最終回もラブラブって空気ではないしなぁ……。２で告白が空振りになってしまった扱いも納得かも……。

ここら辺は続編のためにそうなった、というのも勿論あるが、作者的にも何か空ぶったような感覚はずっとあったのかもしれないな……。私も読んだ当時やったー！！ラブラブ！！！って感慨は考えてみるとなかった気がするな、無印最終巻……。いつも通りギャグでドタバタしているせい、冒険が終わって、ククリちゃんもグルグルを使えなくなった寂しさのせいにも見えるけど、多分違うんだよな、他の作品のラブラブ最終回とかと比べても。っていうか衛藤先生のがじぇっと最終回とかと比べても。

がじぇっとのシュウ×タレみたいにケンカもしないカップルというの半永久的に関係を停滞させてしまってるのかな……お互い大切過ぎて遠慮があるというか……。ニケが一度もククリの事怒った事ないってのが……これも２でもデフォルトで終わるのかどうか。っていうかたまにがじぇっと読み返すとわかりやすすぎてビックリするしなんでグルグルだけこんなややこしくなってんのマジで。ククリは憧れの勇者様、ニケは守らなければならない大切な子って意識が強すぎるのかねぇ……。