やきにく亭
～キャベツを添えて～

舞Himeすごいな、メインカップルの男の方が、思わず本音を叫んでしまい、ヒロインも本音を漏らすという恋の盛り上がるシーン見てても、こっちはクソほども盛り上がらない。

イベント自体は四角関係も相まってすごく面白いのに、楯がここまで舞衣に全く可愛げも見せなければ、水着回お泊り会ケーキ&お誕生日回とみーんなおいしいイベントも外してるし悪態ばっかだから、普段なら恋のゴシップとして身を乗り出して画面に食い入るようなイベントが、楯の赤ペンに忙しすぎて何も盛り上がれない。あっそう。って感じ。

イベントでまともに舞衣を可愛いと思ったり、もっと嫉妬の描写があったりすれば、今回も全然印象違ったのに。空気がやっと主張した程度なら乗れたかもしれないのに、ここまでずっと態度悪いだけだもんなあ、楯カス。恋愛×バトロワ作でここまでメイン男女カップル描写が終わってるのはまことに残念。

姉貴に甘えるのをやめはじめて、お祭りで楽しそうな巧海と晶くんは「順当に仲良しになったなあ……」と感慨深かったのに。

楯に疑われ、弟も自分から離れようとしはじめて寂しさが隠せず、身近な優しさに縋ろうとしてしまった……。っていう舞衣の心理自体はすごく上手なのに、本命お相手の楯だけなんでこんな描写全てが終わっているのか……。

まあそりゃ妹分みたいな子が大切な愛する運命の女であるグルグルのニケや、魔王学校のヒロと比べちゃいけないが。似たような構図のぷいぷい！（妹分がいて、本命ツンデレ）と比べても楯って態度が悪いよね。13話でやっとしほ可愛い的な反応したっていう。サラッと妹分も本命ツンデレも可愛いって言ってた思ってたぷいぷい主人公がどれだけイヤミのない、良い男だったか思い知ったし、夏緑先生への尊敬が深まったわ……。

とにかく楯カスの全てがしょーもない。しかも楯舞以上に萌えない先生×シスターとかいう謎カプまで出て来て戦慄してる。もうこのアニメの男女カプは巧晶だけで良いんじゃないかなぁ！

一方で、ハルカとメガネっ娘みたいな女子友情はほんのちょっとの描写で「一生一緒にいてくれ……」ってなったので絶賛と罵倒の差が激しい。

このアニメの優れてる点は、女子友情・百合がサッパリしていて、しんみりする綺麗な描写や微笑ましさでもって描かれるから、百合が特別好き出なくても愛着がわく部分。

ミコトが舞衣取られたくなくて、アリッサちゃんに嫉妬するところはただただ可愛いしかなかったし、花咲く野原でミユがアリッサの歌を美しい表現で褒めるくだりなんかちょっと泣きそうになる。あまりにここの空気が優しかったせいだろう、後のシーンで舞衣がミユを攻撃するのをためらっちゃったのも良かった。

舞衣ちゃん、楯カス絡まなきゃ本当に好みの良い女主人公なんだがなあ……。この後のヘイト溜まるだろう展開では知らんけど、ここまでの話で、楯絡みを除いて舞衣がイヤミのない良い子なのはやっぱり描写が上手いんだと思う。

この美しい感性が何故巧海以外の男子だと死んでいるのか……。シスターの彼氏や楯のターンはホントにただただキモいよー。

作り手の苦手分野とキャラの役割分散のしわ寄せが、態度が終始悪いだけの楯とか、ド三流女性向けみたいなペラッペラのセリフしか吐かないキモい男の先生に行っちゃってる感じの悪夢。