ＤＬsite１８禁リンクこのエロゲ、「ヘボいラピュタ」とか言われてたからＤＬsiteのあらすじ覗いたらあらすじの時点でラピュタで笑っちゃった。
何かの作品意識は全然良いんだけど、マジでラピュタ下敷きの成功例がグルグル以外みつからない。ここ数年、やたらラピュタフォロワー作品見てる気がするが、マジでラピュタに挑んで死ななかった作品ってほとんどない……。
銀河鉄道、エロゲならＯＮＥ輝く季節へ、下敷きにするとむしろ成功例出るやつと掘っても掘っても屍の山しかないやつ、いったい何が違うんだろうか？ なんか……なんかあるんだろうけど……。
でも
よく考えるとラピュタって、ラピュタそのものは面白いけど大筋というか型は全然面白くない気がする。
ＯＮＥは型が面白い、永遠の世界だの、どんな女と恋に落ちても、主人公の男が去って女が待つ事になる固定のあらすじとか(ここがマンネリだ、って批判もあるけど)。
コレをおそらく皮肉として全部反対にした公式続編が地味だけど結構面白いのもそれ。
銀河鉄道も、
メイン二人の少年のいじめられっことクラスの人気者って関係性から、死の旅についていきながらも最後まで行けないという悲しい流れ、その過程で見る不思議な世界、ってこれも型に自分流を詰めるだけで、そこそこ上手い人ならそこそこ成功できる型だと思う。2409回目の初恋はこの物語に対し「どうすれば二人最後まで一緒に行けたのか？」「どうすればハッピーエンドになれたのか？」で挑んで、デビュー作から銀河鉄道をおそらく松本零士先生のスリーナインごと愛した作家の集大成として完成したわけだけど。
対してラピュタって、
作家が材料として持って来た時、「自分ならどうしただろう？」って足を止めて考えるような命題、テーマがない。ホントに純粋なボーイミーツガール大冒険を、シータとパズーのバツグンの魅力と、すごい技術でめちゃくちゃ面白くしてるだけっていうか。悪い意味じゃないんだけど、私もラピュタって何回見ても飽きないな、ってくらいは好きなんだけど、
一番模倣を見るけど、実はジブリで一番パクっちゃいけないのってコレなんじゃないかなぁ？って気がして来た。
グルグルのニケとククリ級の、シータとパズーに負けないレベルの強烈なヒーローとヒロイン持ってこれないと下敷きにした時点で元ネタに対する負け確定っつーか……。
何故なら元ネタも半分そう（シータとパズーの魅力で押し切ってる）だと思うから。もちろんそれはそれでかなり難しい。
だから
模倣ラピュタって、フワーッとラピュタなぞっただけで全然面白くない、って感じになっちゃうんじゃないかなって……。
「自分ならこうする」で面白く出来る要素がどこにもないんだよね。そのまんま、ラピュタの方が面白いじゃんってなっちゃう。
星を追う子どもはラピュタに死生観突っ込んでそこそこ面白い事してるけど、ノベライズ版でやっと言いたい事やりたい事がわかるってレベルで、世間の評価もだが、個人的な感想としても成功例とは言えない。
あとラピュタって、マネしたいほど好きな人達って、多分ほとんど誰も不満で作らないよね？コレと言った不満出るような要素ないし……。
パズーとシータが素敵なヒーローヒロインなのは言うまでもないし、冒険活劇として緩急もすごいけど、ちゃんと幻想風景を眺めて楽しむゆったりした場面もあって、倒すべきラスボスもいて、二人いつも一緒、最後は二人で死んじゃってもいい！みたいな空気をつくりつつ見事な生還！空賊のキャラ達も素敵。この手のボーイミーツガール作品が好きならなんか文句言う箇所がない。100点満点くらいの快挙。
でもそうすると前述の銀河鉄道とかONEみたいな、不満で描くことで出て来る面白さが出ないっていうか……。ONE2の全要素前作の逆（永遠の世界も永遠という言葉も全否定！）は作品の存在そのものが前作の皮肉や挑戦状状態だし、2409回目の初恋も、デビュー作からその要素を取り入れるほど元ネタを愛しながら、長らくあの結末が不満で、自分なりの解を出したであろう作品なのは読んでいて強く伝わる。
前述２作みたく、
何かが下敷きになってる作品って、多分「ここ気にいらないから赤ペンしたる！！」くらい傲慢じゃないと面白くならないんだよな、やっぱ。その点、天空の城ラピュタってコレと言った大きな不満がなくて、そこ目指す作者って憧れしかないから、偉大なデッカイ城を前に墜落するしかない感じ。
ラピュタが一番、創作するオタクが一度やりたい！ってなっちゃうのはすごいわかる、わかるんだけど……。（私も言うだけはタダ、やってみたい）
っていうか
ジブリってジブリだからなんとなく見てて面白いけど、これを誰かが真似して面白いようなテーマとか型のある作品って一個もない気がする。原作付きは原作破壊もいいとこなやつばっかだし。嫌いとかじゃないけどそう思う。
