結局再視聴。
明日まで無料!面白かった~!やっぱコレが一番美しいし一番監督のやりたい事出てる、っていうかコレを監督人生序盤に出しちゃったらなんか後が落ち着いたところに行っちゃうのはしょうがない気はする。
とにかくたった一人、ヒロインに絞った構成がシンプルに綺麗。解釈しきれなくても綺麗。
今敏監督得意の、どこまでが虚構か現実か舞台劇かわからない話だが、老婆に幾千年も恋に焦がれる呪いをかけられたのは、本当に起きた出来事のような気がする。何度も老婆の不吉な姿がこの後のパートにも出て来るしなぁ……。まあ千代子さんの生き様のイメージ、象徴、彼女の妄想とも取れるけど……私はここのパートは本当かな?って思った。鍵の君を追いかけてるのは、現世に限った話じゃないんだと思う。
劇の形で語られている、鍵の君を追いかけるパートは大体ホントの話なんじゃないかな?と思った。何度も何度も彼を追いかける人生を繰り返してる的な。立花がちょくちょく介入してるのは話を聞いてる時の即興で創作なのかな?って思ったけど、立花も前世からずっと一緒で彼女をサポートし続けてたらファンとしてはちょっと熱い気もする。(コレは妄想だけど)
しかし劇中の呪いが本当だとすると、彼女の人生はだいぶ重みを増してしまうと思うけど……解ける当てのない幾千年の呪いを抱えたまま、半永久的、いや永久に?好きな人を追いかけ続ける的な……。でもそっちのがタイトル的な意味に繋がるから多分正解解釈かな?ラストシーン、病院のベッドで、「今度は……きっと会えますね、あの人に」って励ます立花の言葉もちゃんと重みの持った言葉になるし。
有名な「だってあたし、あの人を追いかけているあたしが好きなんだもの」って言葉。これは女優としての言葉なのか、ただの女としての言葉なのか。何にしても、呪いが本当、という説で行くと、彼女が終わる当てのない自分の人生を楽しんでいるのが救いなのかな。
作中で会えなくても、立花の言葉通り、いつか逢えるという希望で終わるなら素直に美しいと言えるけど、おそらくあの後も逢える当てのないのに楽しそうに最後の台詞を言う彼女の生き方は、美しくもあれば狂気でもあると思った。まあキャッチフレーズも「その愛は狂気にも似ている」だしな……。
多分当たってるんじゃないかとかほざいたが、色んな解釈のある作品だと思うのでわからん。