千年女優の主題歌、ロタティオンの歌詞をじっくり読んでたんだけど、やっぱり私のこないだの考察は、全部合ってるとは言わんが方向性としては間違ってない気がする。それで悲壮感がなく、わからなかった当時も後味が悪いとは思ってなかったと思うのがすごいんだけど。

しかし私は2409回目の初恋もだが、1000単位の愛好きやなぁ……ずいぶんなロマンティストなんですね……。(エロ性癖よりこういうのを認める方が恥ずかしい)。西村悠先生も1000単位の愛みたいなの描くのってコレが初めてじゃなくて、デビュー作のタイトルが2409階の彼女、短編集の幻想症候群の最終話が「1000年の森」だったりと、作家の一つの至りとしてコレが存在するのがなかなか度し難い重さですね。ループものも銀河鉄道も今まで他の作品で何度も試みていた手法だしな。まさしく本人が何度も長い創作活動で繰り返してきたものの答えなんだなぁ、初恋。

千年女優もホントはそういう、創作者としての集大成で出すようなもんで、これをクリエイター人生序盤で出しちゃうのは結構狂ってるよなやっぱ。

ロタティオンが監督の出棺曲だったと今知ったんだが、なんだそのリアル千年女優は……。実際これが一番送り出すにふさわしいとは思うが。千年女優が一番、監督が大好きだった幻想、虚構の結論が出てると思う。っていうかロタティオンそのものが出棺曲前提に聴こえるな。花散峪山人考のdamnと同じで。

今敏監督はなかなか幻想クリエイターの中でもキているというか、この人に比べたら押井守さんは常人なんだなって感じ。わかりやすく病んでるわけじゃないと思うんだけど、狂気が半分天然くさいっていうか……。虚構の趣味人とド天然の違い?

西村悠先生と今敏監督の虚構、幻想は時々恐ろしさがあるんだが、押井さんはそこまで感じたことはないしな、個人的には。映像的ショッキングとかの話じゃねえんだけどなんだろ、なんか説明がまた難しいラインなんだよな、いつもの。

うる星やつらビューティフルドリーマーは傑作だと思うんだけど、千年女優とか2409回目の初恋ほどうわー超美しいけどキてるな~(褒め言葉)までイカレではないというか……。もっと深く考察するならビューティフルドリーマ―のが実はヤバイのかもしれんけど。

千年女優とか初恋よりイカレてると好みから多分外れるから、狂気的な虚構なら、ここら辺が私の理想の到達点。
2024/08/24(土) 11:21 作品感想 PERMALINK COM(0)