魔王とか緩めの悪の組織とか人外とかと真剣交際したいけどガチのシリアスとか生々しい裏社会、の悪、悲恋は別に好みじゃないって自分でも意味不明過ぎて困るし、あんまないんだよな当然ながら……。フリゲ乙女ゲでちょっとあった記憶はあるが……。フリゲ乙女ゲでもほとんどないかな……。

ここら辺との恋愛ってクソ理不尽な死に別ればっかだったからなぁ、昔のは特に。自分では死んでもやった記憶がないので相当不満だったんだな……。

そこら辺、魔王のお姫様と真剣な恋しつつ幼さと立場の違いを上手く出して微笑ましさと感動程度にとどめてる魔王学校と夏緑先生ってやっぱ上手なんだなぁ。昔サラッと読んでた時は、「なーんで告白しても告白してもこいつらはくっつけないんだろうか?」って思ってたけどコレ、わかりにくいがつまりロミジュリなんだよ。主人公が勇者だから魔王の姫のプロポーズに頷けない、でなくても周りは敵だらけでそれどころじゃない、周囲も色んな理由でこの交際には反対っていう。リュウナの淑女さとヒロの幼い恋愛への戸惑い主体だからわかりにくいけど。多少はそこら辺中盤~ラストで緩和されるけど。やっぱコレ、基本ベースがそういうロミジュリ話なんだよな。作者本人が下らん話と言ってるレベルだけど。

グルグルも他人が描いたら多分もっとニケとククリの恋は障害部分が悲惨になる……というかやっぱ2巻辺りの闇魔法結社辺りはじっくり読むと結構怖い事言ってるし、ミグミグ族と普通の青年の恋は割と悲惨な話がバトーハの塔で出て来るし、アラハビカも多分もっと重い話になってしまうし……と、結構異種族恋愛と入り婿の難しさは出てるんだよな。ギャグチックなシーンで「俺とククリの見ている世界は違う」って台詞が出たり、一緒に魔界を覗いたり、ってあったと思うんだが、こうやって相手を理解しようとする点でニケの強さが異常に高いから成り立ってるというか……。良く考えるとニケがククリに対していつも挑んでいる事やってる事って結構大変で大切な事なんだが、そういう時ほどギャグチックなのでわからんのだよね。

このラインが……ない!ホントにない……。他の作者だとここら辺の異種族恋愛は障害と苦難やり過ぎか全くないか(私も全部排除しがち)だから、友達以上恋人未満みたいなカップル上手いなこの人ら。真面目に恋愛ものの達人だと思ってるけど衛藤先生は見てると思ってた以上にギャグ作家認識が強いし(一定以上どっぷりな人じゃないと恋物語として評価どころか認識してないんじゃないか)、夏緑先生もどうも恋愛主体のラノベだと評価が低い気がするしであんま同意してもらえないやつだが。

夏緑先生の評価の低さは、やっぱり筆の早い人だから薄い時は薄い、ラノベの宿命で打ち切りが多いのが問題か。ラノベデビュー作の海賊船ガルフストリームが読んだ範囲では一番丁寧だが一番恋愛物としては人を選ぶ点も難点か。(愛の話ではあるが、メイン二人の恋物語じゃねぇからなぁ……)あと何故か主戦場だったけど、単純に作風が男性向けラノベでウケねぇんじゃねぇかなって……魔王学校も児童書くらいのが多分芸風が合う気がするやつだし……。

というか私が90~2000年代くらいのガンガン系作家の恋愛が妙にヒットしやすいってだけかな(もちろん合う合わないはあるけど)。夏緑先生も作家活動歴でここ掠ってるしな。よく読むと結構根底はシリアスなんだけど、コミカルや優しさを混ぜ込んでいい話くらいに纏める異種族恋愛とか立場の違いの話にするような作家作品が多いというかな。

レニフィルの冒険もギャグチックだからわかりにくいけど、よく考えたら1話の時点でエルフのレニフィルが故郷を捨てて人間の男と旅に出るような話だし、ハーメルンもアレ魔王と人間の聖女で姫との恋(ライエルとサイザーもそういう系譜の異種族恋愛か)なんだけど、ギャグでかく乱し、男側の性格、体質を一番の障害とする辺りがやっぱ匙加減上手いんだな……。結ばれない一番の理由はどっちかというと当人らの微笑ましい問題の範囲というか……。そういう微笑ましい、或いはアホなコメディに注目させて、本来一番の障害に目を向けさせないというか……まぁハーメルンは流石にやり口が色々癖強過ぎなやつだけど。

ガンガンがなんとなくマイナーってわかる。上手い人らだから何気に難しいラインで面白く描ける、ヒットも飛ばせるけど、多分100人が読んで100人が伝わるほど明快なラインじゃない作風が多い。今は知らんが、少なくとも私が読んだ90~2000年代くらいのやつは。作風も少女漫画と少年誌のちょうど真ん中、って感じだし。

上手くないのになんかこういう中間をやろうとしてただ中途半端になってるのが私なんだろうけど、なんかでも極端なものはやっぱ好きじゃない……どうしても好きじゃない……。
2024/08/29(木) 00:11 雑記 PERMALINK COM(0)