追記から(またクソ長い)
【ちょっと待って! そいつ~へのコメント】
いやホント、なんでちょっと年齢上の女性向けってこんななんで好きなのかが欠如しがちなんですかね……。(低年齢向けの少女漫画ならそんな事ないんですけどね)って思ったが、女性向け夢小説は個性消すのが当たり前みたいなアレがあるせいですかね? 男性向けは夢小説的でも個性バリバリ、っていうか個性的かつ魅力ある男じゃないとついてこないみたいなアレがあるような気がするんですけど、女性向けは個性バリバリヒロインとか受とかそもそもあんま求められてないような感じがあるというか……。男女カプならまだそういう事もあるかな、って思うけどBLでそういうの欠如してる上女王様()とか妙に悲観的で僕にはふさわしくない……みたいな事受にされるともう無過ぎて萎えて萌えるどころじゃないんだよなぁ……。
>好きな作家さんって「純愛って狂気が無いと貫けないよ。普通の人間は心変わりとか浮気とかするよ。そして、それは異常じゃなくて、普通の事だよ」って描かれ方をしていた気がする。あ~そういえばそうだな、最終兵器彼女とか純愛かつそういう文脈なんだな、って思った。そしてコレの浮気を許せるのもなんかわかる気がした。きついもんな、あの状況で待つのも置いて行って闘い続けるのもな。そばにいる人の体温に縋りたくなっちゃうよな。おっしゃる通りでああいう心理の描き方が高橋しんセンセーは超上手いってのもあるが……。
前もここで言ったんですけど、サイカノはとにかくあの終わりまでの文脈を誰にでも伝えるのが上手いんですよね。「シュウジが一切世界に抗う武力を持たず、ちせを愛でてやる事しか出来ない男だという事」とか、「ちせの希望はシュウジにしかなく、救うならシュウジしかいない事」ってのが。他のセカイ系はある程度抵抗するからなんか滅びやビターエンドがちょっと納得が出来なくなるというか。アレがセカイ系恋愛で一躍有名になったのは伝わりやすいからだと思う。狂四郎2030も賛否両論なのはアレがそういう、実はセカイ系文脈ってのが伝わりにくい世界設定と主人公の造形だからだ。みたいな個人的な感想にも繋がるんですけど。
確かに衛藤ヒロユキも徳弘雅也も夏緑も希も入江君人も西村悠も、みんなそういう文脈なんだよな……>純愛って狂気が無いと貫けない
ギャグ勢の夏緑&衛藤ヒロユキは「そいつ、陽キャの異常者だよ」「そんな異常者してるのはたった一人の女のためだけだよ」ってのが行動と精神、或いは周囲との比較でしか描かれないからちょっとわかりにくいんですけど。キャラ本人の主張がないというのもなかなか困ったやつなんだけど。
それは別に↑の作家の著作みたいに世界を救うとか死にそうな大切な人を助けるみたいなファンタジーや深刻さがなくても一緒だと思うんですが、そういう、献身的に尽くす人が異常者である事、傍から見て可愛くもない女や受だったら尚更、って文脈がちゃんと出てる事少ないんだよなぁ。なんか愛されて当然な態度というかさ。そこの異常にツッコミ入れてるのがきのう何食べた?しか思いつかない。ジルベールと彼氏は彼氏が変な人文脈だし(昔は美形でも、今はそうでもないのに好きでい続けてる)、メインカップル達は実は筧さんのが彼氏より尽くしてるとこがある、自分の為に尽くしてるとこがあるって描写あるからなぁ。まあそこら辺の文脈がやっぱ無個性夢小説的なのかもしれんが……。
>何故か純愛系に関しては男性作家の方が「こいつ等異常者なんですよ」ってちゃんと書いてくれている事が多い
>言い方はあれだけど、男性のハーレム作りたい欲を理性で抑え込んでる部分がツボる
なかなか面白い分析だと思います。実際ハーレムというか総取り描ける人は純愛も上手いと思う。総取り独占厨だから二人の世界に何か入るのも嫌うしな。総取りハーレム系いける人がたまに描く1対1が面白いのはそこにあるような気がする。状況と独占厨がなんか純愛と上手く噛み合うんだと思います。
あともう一つ言うと、男性作家でカプ厨みたいな人は「もう最初から作者がそういう人」ってケースもある。徳弘さんとか結婚メチャクチャ早くて20くらいで結婚して未だに仲良しみたいだし。徳弘さんまだ学生では?当時……(※留年して大学行ってる)どこからツッコミ入れればいいんだよあの作者。衛藤先生は照れ屋過ぎて超少ない情報で察するしかないんですが、多分同じタイプくせぇんだよな。(大学中退でその後色々あって今現在って感じらしいが、結婚自体は早そう。少なくともグルグル連載初期にはもうご結婚なさっている)だから狂四郎とグルグルで本質が一緒なのかな……。
【愛にしみじみしたいへの返信】
そうなんですね、普通は「言葉」のが多分欲しいんですよね。っていうか言葉がないとわかんないんですよね。ニケとヒロの過小評価はそこなんだと思いますけど。ニケは流石に気づく人も多いけど、みんな「良く読むとカッコイイ」文脈ばっかで私もそんな感じなんですけど……。
魔王学校のヒロも「アレお前、こんなカッコよかったっけ?」って今二周目してやっと言語化出来るレベルに理解出来たし。ニケは世界を救うのでまだわかりやすいけどヒロはあくまでまだ学生、勇者候補生の範囲のイケメン(将来勇者として有望範囲)なのであの異常な勇者性が更にわかりにくい。(そこはちゃんと説明入るんだけど、基本ギャグだし)
ボンボンとガンガンってそういう愛が多いですよね。行動で示す愛。とか言ってボンボンはサイボーグクロちゃんしかちゃんと知らんのですけど。サイボーグクロちゃんもその文脈なんですよね。クロは善人だけどポヤポヤしてる飼い主のじーさんばーさんを守る男だし(アニメ版EDのポジティヴバイブレーションでそう歌われてるレベル)、メインの剛&ミーは互いの為に己を犠牲にするBLを越えた何かだし。
ボンボンのマニアックさはよく語られてるけど、このクロちゃんが看板作品だったってだけでももうマニアックの道というか……。ガンガンもですが、そういう温かい行動での愛ってやっぱわかる人にしかわからんのですよね。鬼滅とかダイ大くらいメチャクチャ説明してやっとわかるレベルというか……。この作品はメチャクチャ説明しながらメチャクチャ行動で示すから世間にもカピバラにもスイカにもウケたんでしょうね。
アレ、灰色さんも超古典的お姫様系お好きでしたっけ?っていうか同じピーチ姫でときめいてるの草なんだよなぁ。近年だとピーチ姫も戦いますけど、彼女ってさらわれ姫してるときから結構タフですよね。なんなら戦うマリオRPGすら、縛られて吊るされてる冒頭の時点でマリオに助言してやがる。流石さらわれ姫代表。考えてみるとピーチ姫って攫われてもピイピイ泣いたり落ち込んだりとか全然しないですよね。クッパが案外紳士なの差し引いたって、王族の貫禄と精神力やばすぎだろ。私はそんな彼女を操作して一緒にマリオを助けられるマリオストーリーが心底好きです。(世界観もメルヘン♡)
1巻でうーん……だった死神姫が、中盤~終盤まさにタフネスピーチ姫し始めるんですが、あの作家やっぱスロースターターかつ書き方そのものも人を選び過ぎるんだよな……。流石に後半まで読んでダメだったら責任が取れない。まあタフネスピーチ姫としては普通に狂四郎のが一発でわかるのでそっち推奨だな。ってか今言ってわかったけど狂四郎のユリカって正に大人向けタフネスピーチ姫だな……。
最終兵器彼女とか、赤毛のアンのシリーズ終盤とか、待つ苦しみを丁寧に描く作品って少ないですよね。まあ確かに戦いに行ったり自分も戦うヒロインのがわかりやすいけどさ……。それこそ戦いに行く兵士だって、暇をちゃんと潰せるのも大事みたいなとこあるらしいんスけどね(実は戦争、めっちゃ暇なターンあったりするから)しかしまあ、需要がないんじゃなくて描きづらいのも事実なんだよなぁ、特に小説……。
>一歩間違えると「頭がフワフワお花畑女子」になっちゃいますもんね。
それに加えて、大抵攫われた時点で足を引っ張る感じになるからそこも嫌われやすいですね。グルグルのククリちゃんとか実はめっちゃそれ(無印ではノコギリ山、アラハビカ、花の国となんと3回も攫われ、囚われ姫をしている)のになんで誰もそこツッコミいれないんですかね?私も最近メチャクチャ読み返してやっと気づいたんだけども。コメディなの差し引いてもすごい。
多分不評な例をズバリ言っちゃうとドラゴンクエスト勇者アベル伝説ですね。ヒロイック金字塔みたいな作品ですが、アニメ版では構成で致命的なミスをしている。誰が見たってさらわれ姫のティアラより、一緒にいる女戦士デイジーのがいいだろ、ってなる構成という……。私はやらかしてさらわれて、さらわれてもピィピィうるせーティアラも別に嫌いじゃないんですけどね(アベルの気持ちは全くブレないどころか、デイジーの好意なんか全然気づいてないし)
アベル伝説はダイ大と違ってぶっちゃけ今更見ても面白い作品じゃないと思うんですが、そこら辺のヒロイック恋愛のやや失敗してる感じの古臭さとか(なんか多かった気がするよね、恋愛するマクガフィン的ヒロインと仲間の可愛い女とで役割が分かれちゃってるやつ)、無駄に暗い、重いだけの雑っぽい終盤展開とか、色んな意味で時代を感じるって意味では面白いと思います。ダイ大もアベル伝説と同時期に連載始まってるって思うと色々比較が捗るかも。