【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 1巻 9章 ノコギリ山の洞窟・3】よく考えたら
1巻でカセギゴールドが問いかける形で「グルグルとは何か?」ってやってるのすごいな。カセギゴールドの問いかけに答えるとしたら、
「ジミナ村で祀られる神でもあり、魔王ギリに対抗しうる武器、兵器でもあり、ニケの恐れた魔物、怪物でもある」みたいな。
偶然か計算か、
カセギゴールドの問いかけ全部に該当する描写が原作内に全部あるんだな……。他にも
「グルグルは闇魔法結社で神のように祀られるし、相手を傷つけるバトルハートでもあり、悪魔にも天使にもなる怪物」なんて解答も出来ちゃうかも。
もっと核心に迫った、「心の魔法」というヒントは、この後ベームベームをプレゼントを壊された怒りの勢いで呼び出せたり、2巻外伝、「ククリルク」でオババが助言の形で触れていたりする。
【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 1巻 11章 ノコギリ山の洞窟・5】【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 2巻 魔法陣グルグル外伝 ククリルク】【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 4巻 31章 勇者のひみつ】あと読み返すと妖精村の長老も「要はハート」って言ってんだよな。
ハッキリとグルグルとは何かというニケの問いかけに答えたのは10巻のデリダだけど、つまり
オババとか長老クラスだったらグルグルとは何か?という問いかけに答えられる程度に正体を知っていた、或いは察していたのかな。
なんかこうグルグルって感じみたいなテキトーさが作者の自作語りでは印象に残るけど、やっぱりここら辺の魔法の正体に関してはずっと構想があったんだろうな……。1巻の時点でもう問いかけと解答になりうるヒントがあったの結構すごいな……。
リコの花も、ニケの素敵なプレゼントがククリを守った事で思考停止していたが、こうしてまとめてみると、
ニケのリコの花のプレゼントはタイトルにもあるグルグルの核心に触れるキーワードでもあったわけなんだなぁ。この、流れるような構成めちゃくちゃ綺麗だな、この漫画……。全く矛盾がないとか、そこまでガチガチというわけじゃないんだが、こういう一番大事なところの流れが綺麗なんだよな……。
何気にミグちゃんが「グルグルってなーに?」って言ってるのも見逃してはならないポイントだったりするのかな。普通の魔法とグルグルの区別とか特についてない描写。アッチ村の排他的なな感じとキタの町の親切さ、対比的だけどグルグルが広まっていないのも理由の一つなんだろうか?魔法オババはキタの町でも有名らしい(2のミグ参照)けど。
アッチ村は黒い絵本を村長のひいばあさんの時代から預かっていたから、グルグルの認識はあったんだろうなぁ。先にこっち行かなくて良かったよな、ここでうっすらと差別なんかいきなり受けたら流石の鉄メンタルニケもきつかったろうし、ククリちゃんも心が折れたかもしれん。今読むとアッチ村、村長の像より不穏な空気が気になってしょうがない……。
衛藤先生が優しいからトラウマ的な描き方の一切を排除してたんだろうが、大人になって読み返すとなんでホント幼女の時不穏さの一切をスルー出来たのかな……。