私は散々
「実はニケの方がククリがいないと無になるレベルにキャラ性も人生も相手に依存している」と言ってるが、じゃあククリちゃんはどうなのか？って言われると、私は
ククリちゃんは実はニケほどキャラのアイデンティティ崩壊はしないんじゃないかなぁって思う（もちろん勇者様大好き！が魅力の大事な部分を支えているのは言うまでもないが）。
なんでって、ニケにまだちゃんと出会ってないククリルクもあれ一作で作品として成立してるし……。
ダブル主人公制でありながら、ニケ版のククリルクみたいな読み切りがないの、やっぱりニケは物語のあるキャラじゃなくてククリの王子様、って事なんだろうか……。
ククリちゃんに出会ってキャラクターの物語が始まるみたいな……。
いや絶対お前村で兄貴分だったから一人っ子なのにククリちゃんにお兄さんみたいに振舞えたろそこ教えろやって気持ちはあるんだけど。
【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル ４巻 ３１章 勇者のひみつ】妖精の村編とか読み返すと、
世界が開けたのはククリだけではなくニケもそう、なんだよな……。
ククリの方がアニメ三期の前期ＯＰ＆ＥＤの、Trip Trip TripやRound＆Round＆Roundで歌われるくらいに、
ニケがここから連れ出してくれた、がわかりやすいんだけどさ……ＯＰ２曲のアニメーションでもそうだし、出会いを改変してまでここは今作のテーマとして組み込まれているレベルなんだけどさ。
アニメ最終話の
「勇者ニケにとってククリが一番のグルグル」というのは、ククリといる時のニケの冒険のワクワクをいっぱいに、端的に表しているのかなぁ……とかふと思った。この台詞がとても好きで毎回見返すたびに泣く勢いなんだけど、細かい意図を考えると例によって「ニケって呼んで」くらいに全てをつかみ取れない感じがしてもどかしいな（多分コレで方向性は間違ってないと思うんだけど……）
ククリちゃんは、秘匿されて育って、不思議な魔法が使えて、勇者に憧れていて、チョコレート、甘い物が大好きで、友達沢山欲しくて……って属性並べると結構単体で成立するような気がするんだよな。
ニケは勇者教育されてるけど、勇者になりたいわけじゃないし……なんでなってもいいか、って
【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル ６巻 ４１章 グルグルダンサー】やっぱそのトリガーがククリなわけだよな……。
ククリちゃんはニケと出会わなくても魔法使いで、ニケはククリちゃんと出会わなきゃ勇者にはならないかな、ってのが、私がニケの方が相手に対するキャラ性の依存性が高い、ってなる理由なんだろうけど。
ヒロインと出会わなければ職業ごと人生が変わってしまう勇者（まあグルグルの勇者は職業じゃねーけど）なんて、探せばいるのかもしれんが、とりあえず私は知らん。ゼル伝のリンクだって流石にそこまでは重症じゃねぇんじゃねぇの？全部のゲームやったわけじゃないけどさ。という気がして来る。
なんかやっぱ
勇者って、生まれた時から、血筋から、根っからの気質から勇者って感じがするんだよな。ニケみたいな本当にただの村人が、大切な女の子一人の為に勇者になったってのは、元ネタのドラクエにもない（最新の方は知らんが、少なくともグルグルが連載始まった時期のナンバリングでは）やつだし。まあ
ニケは赤ん坊の頃からかいしんのいちげきを出せたそうだが、かいしんのいちげき、つまりクリティカルって別に勇者じゃなくても出せるやん。
ニケみたいな血筋が凡人兼一人の女のためだけに勇者になったタイプ、ベッタベタそうで実は全然いないんだなぁ……。女性向けでもこんな夢いっぱいのヒーローおらんよね……。
三期アニメニケの声優さんはニケが初恋なんだそうだが、こんなのに初恋して、コイツの互換性のなさにオタク人生で苦しむ時期はなかったのだろうか？などとわけのわからない心配を始めるレベルで実は希少だと思うんだよな……。
ニケに初恋した女子が声当てたニケに、またどこかの女の子が初恋するかも、したかもしれないって思うと罪深い男だな！ホントはグルグルってニケの心理まで深く掘り下げられるはずの構成、内容だと思うんだよな……ダブル主人公だし。そう深刻になるものではない、ページ数も少ないギャグ漫画かつ、衛藤先生もどうもニケの事はあんまわからないらしいし、そもそも物語主人公は多分無印からずっとククリかなとか、いろんな要素が積み重なって、そういう風には描かれないけど。2409回目の初恋くらい描かれるはずなんだと思う。
