しかしグルグル無印最終巻を読み返してると、「勇者様ごめんね、ククリがもう少し強くなっていれば…」というギリ戦のククリに即太字で
「それはちがう!」って返すニケ、ニケの集大成みたいな台詞だなと思う。いつでもククリが弱気になれば即フォローに回るのがニケの生き様だからな……。
この時点でもう便意ヤベーんだろうなって思うと超複雑な気持ちになるけど。読み返しても読み返しても粗が見えるどころか更なる光の狂気に気づいてしまうレベルなのだが、
ニケはどうしてこう「ククリから見た勇者様」として完璧であれるのだろうか……。っていうか、
読み返してて、他の女の子にデレデレっとするシーンはあれど、そこからもっと踏み込んでメチャクチャ親切ってククリにだけなんだよな。
それはどうしてか、ってまあ
陳腐に言っちゃえば愛なんだけど、何故だかここの詳細が、グルグル無印最終話まで行ってもなーんかハッキリしない。いや言葉でなんか言ってるは言ってるんだが、どうもしっくりこない。おそらくこのしっくりこない感じは衛藤先生にもあって、それで続編を描いてニケの心を覗こうとしたんだろうと思ってるが、やっぱり続編でもよくわからない。
言ってしまえば簡単すぎるほど簡単なのに、アニメ最終話のエピローグで示したような、ニケからの求める気持ちが、どうも原作だと30年、一向に見えてこないのがここまでこの恋物語が伸びてしまった理由なんだろう。
がじぇっとのシュウ君もウサテレのイービィもわかりやすいのに、なんでニケだけこんな作者もククリもわからんみたいな話になるのか……。やっぱりモデルに他人が入っているからなのか……。
ファンブックのインタビューとか本編読んでても思うんだが、
衛藤先生に近いのってどっちかっつーと多分ククリの方なんだよね。男の人だけど、ニケじゃなくて、ククリ。だからククリの心は作者にも読者にもわかりやすい。ニケはやっぱり元ネタのモデルの子も、描いている自分のキャラとしても憧れがあるような感じがする。だからこんなにも魅力的で、こんなにも底が見えない。
グルグル2の5巻で、やっと見えそうだったのにアレが限界だったのは、まあ作中でも自虐っている引き延ばしもあるだろうが、やっぱり作者がハッキリ見えなかったのではないか?そんな感じがする。
まあ作者もわからないから魅力的はわかるが、ほんま今度こそニケの心を覗きたいもんよな。