グルグル関連書籍だし、グルグル考察分類でいいや。ガンガンノベライズって良作多くてコレも例に漏れず面白かったので、グルグルのノベライズはコレ一冊きりなのが残念だなぁ。浪漫倶楽部とかハーメルンは数冊出てたのに。
グルグルを公式はどんな風に小説に起こすのかな。と思ったが、です、ます調のやわらかくてコミカルな文体で、おなじみのウィンドウ表示もあって雰囲気の再現率は高い。アニメ一期の脚本家さんだから当然だろうけど。脚本家さんは人によっては小説だとちょっとぎこちない事あるけど、小松崎康広さんは上手いなあ。読みやすくて比喩も綺麗でギャグや文章の崩し方も良い。チョベリバは流石に時代感じたが(流行ったよなーww)
初っ端から地の文でニケククが「カップル」と表現されててニヤニヤしちゃったよな。多分アニメ一期の性格が反映されているので、原作以上にニケが軟派でスケベだけど、一方でククリが危なかったり不安そうだったら即フォローに回るカッコよさもちゃんと描写されていてニヤニヤ。
他の女の子にデレデレしてキスを迫ったのに嫉妬してるククリちゃんの気持ちがわからなくて、お弁当のおかず取ったから怒ってると勘違いするトンチンカンなニケに、思わずククリちゃんが笑っちゃったとこ可愛すぎるな……。ニケもニケで、「嬉しそうに」、「あ、ククリが笑ったぁ」って言うのズルすぎるだろ。ここのニケも笑顔なのが目に浮かぶよなあ。全然わかってないのに、とにかくククリにご機嫌直してほしくて、笑ってほしくて一生懸命なんだなって……。ここでククリちゃんが笑っちゃったのも、許したのも気持ちがわかりすぎるわあ。
そのくせククリがゲスト女子の彼氏を素敵って言ったらちょっとニケが嫉妬するのも、男子って勝手でやーね。と野次を入れつつ、この感想文を打つ手はニヤけている。
ニケがこんな風に嫉妬するのも、ここまで軟派で鈍いのも初代アニメ特有の解釈なんだろうなあ。と思いつつ、こういう等身大少年らしいニケもそれはそれで可愛い。
全体的にギャグが笑えるしお芝居ネタを活かしたシナリオ展開も面白かったが、キタキタおやじの下ネタだけ軽くトラウマ。原作にもあるようなニケの下ネタ事情は興味あるが、キタキタおやじの下ネタなんぞ見たくもないわい。
とにかくまだまだ幼い少年少女だった頃のニケククが可愛かった。グルグル2のどこか遠慮がある淑女なククリと、気遣い出来る浮気しないニケに慣れてるとこの小説版ノリが新鮮だった。