アレンビーとドモン恋愛としては相性悪そう問題で思い出したが。大抵のギャルゲーの年下ヒロインルートって、雑に扱ったり、精神年齢が同レベルでやり取りが痛かったり、そもそも年下とあしらうようなのばっかで、雰囲気がすごい悪かった気がする。
アンダーバーサマーの千輪ルートも、確かに千輪ちゃんもいけないのだが、その前の煮え切らない主人公の態度もどうよ?と疑問だったし、桜華は妹系女子に対する主人公の挙動がもれなく痛い。
まあギャルゲーだとシナリオライターの違いもあるとは思うんだが、そもそも主人公が、もっといえばシナリオライター自体が年下女がタイプじゃないんやろなあ……。と思う。桜華
というか偏見になるが、男子って多分潜在的に年上趣味が多いというか、年下趣味って思ってる以上にマニアックな気がする。ロリコンとかじゃなく、一人の女の子として、年下女子や子犬系女子を可愛いと受け止められる男、それ自体が次元を問わず結構なレアな気がする。
年下系ヒロイン含め全ルート攻略女子との絡みが萌えられる、雰囲気が良いダカーポの純一って、実はすごいやつだったんだなって思った。初代のプラスシチュエーションしかやってないが、結構真面目に、アイツが初代主人公で女子達のエスコートに務めなかったら。そして悪役、便利キャラを悪友系親友の杉並が引き受けてくれなかったら、ダカーポってこんな長期コンテンツにはなれなかったんじゃねーの?って思う。
ダカーポの後輩のアリスルートで、杉並がアリスの変なところを真似しておちょくるシーンがあってさ。確かにアレはアリスも痛い子だが、当時杉並も無神経に見えたんだけど、違うんだな。アレは杉並が、主人公の代わりに汚れ役してくれたから、主人公自身がアリスのデリケートな部分を傷つけることなく、二人の雰囲気が良いままに山場が作れたんだな。
まあ話が逸れたが、兄貴ポジションの割にガキ臭くて痛い桜華の主人公も、同い年くらいだが姉さん女房っぽく、また仕事の相棒である夏輝ルートだと、女側が主人公を受け止められていい感じなんだよな。ストーリーの流れもちょっと重い部分、ご都合主義はあるものの、相棒、夫婦の一連託生物語で、一番王道で感動的なルートになっている。つまり、このルートだけ小規模なGガンダムのドモンとレイン的な、噛み合いが良い現象が起きている。
アンダーバーサマーの主人公も、先輩ルートだと(幼馴染にはちょっと酷いが、)少なくとも恋人相手にはいい男になっている。
何が言いたいかというと。好みの年下ヒロインルートだと痛いギャルゲー主人公も、姉さん女房的なルートになると、ライターの差だけではなさそうな漢っぷりや、噛み合わせの良さを見せてくれることが多くて、そりゃそうだよな、トホホ……。ってなった。
最近買ったファンブックに載ってたんだが。ライター二人の合作、夏夢夜話も、片割れの水無神知宏さんは小娘系ヒロインが苦手で、相方の田中ロミオさんに押し付けたんだって。確かに水無神知宏さん単独のゲーム企画クレッシェンドだと、いかにもなロリ系小娘っぽい子いなくて(ビッチ女子が学生の幼さ表現担当かもしれんが、手法もマニアックだし、ロリ路線ではないと思う)、後輩にしても背が高くて礼儀正しい子とか、義妹圧倒的な業界で義姉とか、テンプレから外れてるキャラ造形よね……。
神樹の館でもロミオさんはロリ担当で決まり扱いだったそうだが。実際ロミオさんは、ロリコンという話じゃなく、小娘、女子を女子から見てもすごく可愛く、イキイキと描けて、本人もそういう女の子を描くのが好きだよね。夏夢夜話でも、アリスやクリス、メインの小鳥がとても可愛かったし。単独作品の家族計画でもメイン妹分の茉莉、春花がイキイキとして可愛い。人類は衰退しましたも、小娘系サブキャラや、ちょっと独特の性格をしてる女主人公が可愛い。
ロミオさんがエロゲ業界で名を馳せたのも、需要の割に雰囲気良く描ける人が実は少ない、小娘を可愛く描ける点はデカい気がするんだよな。もちろんもっとシナリオや文章力とか色々あるけど。
長くなって収集がつかなくなってきたが……。単なるロリエロというだけではなく、年下女子を純愛の題材や物語の語り手として愛し、イキイキ描ける男性作家は、だいぶ稀有なのではなかろうか?その結果、特定の作家以外、私が首を傾げることが当時多かったのではなかろうか?こういうラインは、やっぱ女性ライターや作家のが上手な気がするんだよな……。