グリムノーツの恋愛話はストーリーに夢中になってると時々入るくらいなのがいいな。レヴォル、絶対エレナがハンスに絡まれてた時妬いてたし。吸血鬼百合女子がシェインの事「タイプじゃない」ってのも不意打ちだった。
エクス君も好きだったけど、エクスとレイナはエクス←レイナ的で若干鈍かったから、レヴォルのが多分明確なヤキモチ妬いてたりするのでこっちのが好み。タオとシェインといい、兄貴分と妹分的な奴で兄貴の方がガチなのはライターの好みかな……。いやあ好みドンピシャだけど。
きっとこういう恋愛が描きたいんだと思うが私はストーリーが描けないんだなぁ。
第二部のリページやっぱ面白いんだよなあ、敷かれた世界観と物語が厚みを増してって。若干ストーリー展開が屁理屈みたいな後だしジャンケン増えてて読んでてわかりにくいが、まあなんとなくでいいし……。ただ純粋な「読者」の私と「当時のプレイヤー」だとやっぱ温度差出る展開だよな……。後からフォローがあるとはいえ。前作主人公が今回の悪役に言われる台詞とか、メタ的にもこの作品の設定的にも面白いんだけどな。
やっぱ群像劇的で誰が主人公でもない、みたいなのはおそらく狙った空気なんだな。ただそれをプレイしてた人全部が理解できる、納得出来るかは別だな。一気読みしてるから、当時ちょっと読んだのもリページの方だから、リページのが好み、って言えるけど。リアタイでソシャゲやっててこの展開で続きプレイしたかはわからない。
web小説のReal一巻もそうなんだけど……
ああいう展開って、多分作者と読者の間で致命的な感覚のズレがあるんだよね。
多分作者的には「衝撃の展開!続き気になるだろ読むっきゃない!」なんだけど、確認のしようがないのだが、おそらく間違いなく「ああ……もう続き読む理由がないな、やめよ」ってなった読者が確実に出るってそういう展開。
離脱者が出るってのは、どんな話を書こうが出て来る問題なのだが。この展開で引っかかるのは個人的なショックってだけじゃなくて、向こうはこれで客を更に弾きつけられる!って思ってる、そういう書き手側と読み手側の私で致命的なズレを感じるからかも。もちろん理解してやってるならいいんだが、大抵コレは「作者は読者を引き付けられる展開だと思って」やってるような感じがある。Real作者もそう思ってたらしいし。
でも多分、みんな作者が思っているよりは今までの話やキャラクターに思い入れがあるし、そこを差し置いてわくわく出来る人はあんまりいないと思うんだよね。キャラも話もさっぱりしたミステリー小説とか構成重視の物語でもない限り……。私も、Realもグリムノーツも続き読むか正直ちょっと迷ったもんな……ずっと気になってた作品だし、結局読んだけど。
こういう展開で続き読んでくれる読者って、多分ワクワクしながら読むより、痛みやちょっと楽しくない展開に耐えて読んでくれる感じの人らだから……まあ先鋭化されていくから、結果絶賛が残っていくんで温度差がある。「無言の死人の口は数えてもらえない」的な問題がある。
グリムノーツもRealも読み続ければあの展開に意味があると理解出来るが、多分面白みに気づく前に止める人は出るみたいな……まあ難しいとこだね。でもわかった上でやりたいようにやるなら応援するけど、これを「みんなが面白いと思う、誰もを惹きつけられる展開だと思って書く」のはちょっと危ういんじゃないかなって。グリムノーツなんかサ終の遠因になってそうな気がするし……。
この展開が避けられない場合どうすりゃいいんだろ。多分一度絶望で終わらせるんじゃなく、その場で続きの話の冒頭を出しちゃえばいいんじゃね?そしたら続きが物理的に気になってやめられない人増やせそう。多分。
いや、私も一応創作してるから、作者側がこういう展開でテンション上がっちゃう気持ちはなんとなくわかるんだ……。わかるけど読者側の私は普通に嫌って言ってんだよな……。こんな感じの、両方の視点から反対の感想持つような感想ってあんまり見ない気がするんだけど、やっぱ私って無駄に器用な事してるっぽいな……。
結論としては、「もちろんやりたい事のためならやってもいいけど、読者をふるいにかける展開なのは覚悟してやった方がいい展開」なんだろうな。
ダメなんて言ってない。グリムノーツもRealも面白いし。でも「誰もが惹きつけられる」って感じでやってるのは気になるし、離脱者が出るのは責められない(例えその後フォローがあってもそこまでついてこない人もいる)と思う。私は面白かったらついていくけど、どちらかといえば変人、変態の領域だと思った方が良いと思う。