アン・シャーリー! お前ってやつは!!!

アンが家を出て大学に行く時、ずっと泣きっぱなしで隠れてしまったデイビーを見て初めて心から彼を可愛いやつじゃないかと思えたかもしれない。アンの愛情だとデイビーはなんか普通に可愛かったな。

とかどうでもいい、今回の論点はアン・シャーリー、eが最後につくアン、お前だお前。お前さあ……新キャラの友人フィルがちょっとギルバートの事話題にしただけで嫉妬して、ギルバートが最低限の礼儀として他の女に手紙の返事書いただけで嫉妬して、他の女がギルバートの傍にいるだけで発狂せんばかりに嫉妬して、って独占欲の塊のくせしてギルバートの本気のプロポーズ断るか? 普通……。最初は自分の方が故郷の自分に気がある男二人たぶらかしてたフィルが、優柔不断なアンに対して「あんたは自分の空想通りの人じゃないといけないと思い込んでる」だの、「自分の気持ちがわからない事に関してはあたしもいけなかったけど、アン、あんたはもっと酷い」だの言ってたけどほんとそれなー。フィルもまあちょっと男たぶらかして遊んでいけない娘って感じだが、それでも真実愛みつけた後は一途だもんね……。

いやもちろん普及の名作、すげー面白いし、そうでなきゃ物語として面白くならないとはわかってるけど、ほんま今回のアンには呆れた! 結婚が全てではないとはいえ、マリラとマシュウが結婚してたらアンとは出会わなかったろうとはいえ。アンはどう見ても独占欲丸出しで嫉妬しまくってんだもんなあ。それでちょっと空想の王子様にピッタリ来るロイにも現を抜かしちゃって、結局ロイも傷つけてりゃ世話ねえわ。ロイも惚れっぽいとか次の恋すぐみつけるから大丈夫とかなんかフォローらしきもんはあったが、それでもアンの行動は目に余るわー。お前、意固地で破談になっちゃったマリラとか、結ばれるのにずいぶん遠回りしちゃったミス・ラヴェンダーという人生の先輩からなんも学ばなかったのか??????

真面目になんでアンがギルバートのプロポーズを跳ねのけちゃったのか、ハッキリわからんな……。自分の嫉妬の気持ちに本気で気がついてなかったのかなあ、アレで? フィルの言葉通りかもしれないんだが、ダイアナの結婚式で変わってしまうのが悲しい的に語っていた事の方が真実に近い気がする。アンが多分登場人物の中で一番子供なんだろうね。結婚とかまだ考えらんなーいみたいな。今の時代に照らし合わせりゃそりゃそうよ、なんだが、時代考えるとやっぱりアンは他の登場人物よりちょっと幼いんだろうねえ……。

いやいやまさかねえ……とか思いつつ、最後の最後までハラハラしちまったな、恋の行方に関して。それ以外だと、アンが自分の生まれた家を訪ねるエピソードはいい話だった。ジョン・ダグラスとジャネットのロマンスはちょっと後味悪く感じた。悪い意味で女くさい母親、毒親と言ってもいいかも……。

いやー面白かった……。大部分良い意味でのやきもきだけど、それでもちょっとアンには呆れてしまったりで面白かった。アンほんまモテるな……。プロポーズ何人にされてるんや……。いやーでも、ギルバートのプロポーズ跳ねのけたくだりはモー何やってんの!!!ってなったしその後気まずくなって他の女の影が見えた時は「あーもう!!!だから私は素朴な花を抱えてプロポーズに来たあの日、ギルバートを受け入れろと言うたのに!」ってメチャクチャ心の中でツッコミを入れた。あんたさー、自分がめっちゃ気のある殿方に恥をかかせちゃいけないよ、他の有象無象はともかくとしてさ。っていうかキザッキザなバラの花束のロイより、子どもの頃から一途にアンを想い続けたメイフラワーの王子様ギルバートでしょうよ!! っていうかロイは手紙のポエムがポエム過ぎてついていけんわい! ここら辺はお国柄の違いで、このっくらいやるのが多分アンの世界ではウケがいいんだと思うが……。6月が一番過ごしやすくて素敵な気候とか、日本じゃ考えられないし、大部分は国や時代を超えて面白いやつだけど、細部はやっぱり文化や気候の違いを感じる。

しっかしギルバート、なんでこんなに超ウルトラハイパーメガドンダイナミックめんどくせー女のアンの事愛してるんや、石板で頭ぶっ叩かれたのがハートを打ち抜いたのか??とか 思ってたら本当に「僕は小学校で君が石板を僕の頭に叩きつけて割ったあの日以来、ずっとあなたを愛し続けてきたのですよ」とか言ってて笑った。あー面白かったn回目。
2022/12/27(火) 19:55 作品感想 PERMALINK COM(0)