初期のコラボイベントだけあってこじんまりとしていて大人しいけど、なんか私には妙に刺さる話だった。あんまりコラボキャラに深く入り込んでいかないし、無難な短編集って感じなのに何故だろう。

短編集形式で、コラボキャラ一人とグラブルメインキャラ一人に絞った友情話になっているのが私が求めているコラボ的な要素の理想に近いのかも。深く切り込んではいかないんだけど、ちょっぴりツンデレしつつ終始ソフィを気づかうイオ、自分の娘と同い年くらいのユーリを気に掛けるオイゲン、ミラを警戒し、直球でぶつかりつつ根っこのルリアを想う気持ちが見え隠れするカタリナと小粒ないい話揃い。

私ここら辺のテイルズはキャラの名前と容姿聞いたことある程度の知識しかないんだけど、グラブルハマったキッカケのスレイヤーズコラボよりストーリーが好きかも。いや本当、客観的に見たら普通過ぎるくらいなんだけど。ほんの短い邂逅の中で素敵な友情話が展開されてるのがすごい好みだった。

後のコラボイベントの方がストーリーも何もかも多分豪華なんだけど、ファンサが過ぎるというのだろうか、このテイルズコラボほど焦点絞った小粒のいい話にはなってないというのか……。

コラボ相手の作品全然知らないし、ホントに普通の話なのに、何故かわからんが妙に好きなタイプの話だな……。多分私、こういう無理せず背伸びせずな素直ないい話好きなんだろうな。客観的にはそうでもないとはわかりつつも、かなり評価が甘くなるタイプの話。ベタ過ぎる、ありがち過ぎると言われるけど、探すと意外とない感じの話。学生の頃、浪漫倶楽部をアホほど読み返していたのでこういう素直ないい話揃いの短編集すごく好きなんだろうなあ。

なんか流行りというか、バズりやすい感じの捻ったり妙なインパクト重視の話のが不愉快に感じる。一定以上はウケるから嫌いって言いづらい感じのアレ。

定番な話の型として、そもそもこういう素朴で小粒ないい話がめっきり減ったような気がする。なんかコレにいろんな流行り要素とか暗喩とか、とにかくゴッテゴテにつけないとダメというか……。ありがちで古いベタな話を描きたくて描いててもありがち、古いなんかもっと他に盛れみたいに言われる圧力があるというか……。なんか疲れるよね、そういうの。
2024/05/01(水) 01:11 作品感想 PERMALINK COM(0)