アラハビカ編中盤辺りまで見た。アラハビカ編はグルグルのラブファンタジー部分として一番良く出来た話だと思う。ニケとククリの恋愛に関して深く切り込んでくるし、最強魔法を習得する話でもある。実際作品としても節目みたいなポジションの話だと思うんだけど。悪魔化ククリは当時の少年達の性癖を壊していったと思うんだが、運命の女神の「好きが強くなっていくにつれ、裏切られる不安も大きくなる」、魔境の魔法使いによる「抑え過ぎて爆発してしまった」などの解説も含め、可愛いククリちゃんの怖い側面をしっかり描けている。
個人的に、アラハビカのちょっと儚く切ない設定も好き。このエピソードの前に「劇は複数ある」というミグミグ劇場がちゃんと登場しているし、ニケが指摘した地理関係なども含め、ファンタジーミステリーとしての構成力も高いよな。ラストでちゃんと救いもあるし。
しかしまあ、グルグルをおさらいしていたらグルグルがそもそも心の魔法だとか、最強魔法も恋するハートだとかでこれも心の物語なんだよな……。(子どもにしか使えない魔法、というのもまたノスタルジックである)本当私はこういうネタ抜きで恥ずかしい話が好きなんだな。
やっぱりさあ、抑えられるヤンデレってヤンデレじゃねえよな……。事実ククリちゃんは、根はとても良い子なのに、運命の女神の介入によって起きた激しい嫉妬を抑えられなかった。己の中の悪魔を止められなかった。抑えられるヤンデレって、ただの知能犯DVのゴミくそ野郎やねん、それ。おい、聞いてるか昨日読んだラノベ。っていうかヤンデレ男なら、ヒロインに降りかかる災いのゴミを殺して始末くらいやってみせろや。ヒロイン監禁くらいしてみせろや。そこら辺のわかりやすいインパクトすらねえから、インスタントヤンデレとしても楽しめないねん。
やっぱ中途半端な女性向け読むよりは、肌に合う澄んだ感性の男性作家作で浄化されてぇ。(コレはコレで当たりはずれもあるが)ハズレの女性向けや恋愛もの、冗談抜きでこち亀の両さんとかアンパンマンよりときめかないんだもん。分類としては恋愛物じゃないしわかりやすくイケメンでもない作品にときめきで負けるのってすごく情けないというか恥ずかしいよな。知名度とか実力はともかく、そこの情熱で負けたらアカンと思う。
女性向けヤンデレの当たり、セラヴィー先生しか思い浮かばねぇな。やっぱりハズレのシリアスより大当たりのギャグだよ。
こういうこと言ったらいけないってわかってんだけど……やっぱ合わない作品って作者の語りとかエッセイ的な文章からもう合わないな……。