逆生存バイアス、マイナス補正というか、「吸血鬼ものはコケやすい、面白くない」ってクッソ失礼なド偏見があるんだが、いっぱいあるからコケる作品も多いが多分正解。かりんとか吸血姫美夕とか自分も好きなヒット作もパッと浮かぶし。
でも実際、吸血鬼ものってコメディにしてもシリアスにしても王道な設定を上手に面白くアレンジして描く、が案外難しい気がする。妙に制約がかかりやすく、血なまぐさくなりやすくなる。ファンタジーの中ででも実は難しいジャンルではなかろうか?
勇者と魔王とか童話パロディとかに比べるとテンプレートの型がガッチリ過ぎてそれぞれの個性に曲げにくいと言うか、誰がやってもそれなりに楽しい&個性も出やすい他のテンプレ題材に比べると、王道なので挑戦者も多い(当然失敗も増える)という前提があっても、しくじりやすいジャンルなのは確かのような気がする。テンプレのせいで逆に、作家固有の楽しい個性が死にやすいというか……。