【描きかけのラブレター】
ゼロ魔の作者の作品。最近とてもゼロ魔が読んでみたいのだけれど、とりあえず一巻で終わってるこっちを読んでみた。序盤ものすごい勢いで時間が進みまくると思ったら、一話限りの短編の予定だったらしい。なるほど。一話だけだったらだいぶ甘酸っぱいというか寂しい終わりだなあ。ヒロインの円(まどか)は相当癖のあるヒロインかな。特に一話はかなり主人公のユキオに対して酷い。ユキオがイジメられてトホホなキャラでなくて、強情なところは強情だからつり合いは取れてるかなあ。ちょっと序盤のじゃれ合いが過激だから少し引いちゃったんだけど、デレ具合が絶妙というか、ここでデレるな、って思ったらデレない、そのチョロくなさが魅力的。ラノベじゃ珍しいくらい三角関係とか全然ないんだけど、浮気疑惑を弁明するユキオに「1%はいいと思ってたんでしょ!」ってキレちゃう辺りはとても円を良く表してると思う。そんな感じのキッツイ子だから、携帯電話のくだりは少し泣けた。後やたら男キャラが多くて印象に残る。友達の橋本とか好き。友達その2の伊東も影がうすいようで、彼にも物語があったのだなあと想像させるクリスマスの話とかも好き。円の父ちゃんの愛情もすごいなあ。色々重さを感じる。というかこの作品どのキャラも結構愛が重い。ドロドロとはしていないけれど家族愛含めて濃い。文章も情景が思い浮かびやすくて、思ってた以上に面白かった。

【やはり俺の青春ラブコメは間違っている。12】
生きとったんかワレェ! ってくらい久しぶりの新刊だった。そして延期しまくってた気がする。冒頭で色々振り返ってたけど流石に忘れちまったい。前回の引きだと次で終わってもおかしくないレベルだったけど、話はむしろゆっくりちょっとだけ進みましたって感じ。挿絵を見てヒッキーの顔こんなだったかな? って思った。そして時事ネタが多い。ケモフレとかウナギとか。材木座は相変わらずキモ可愛いけど出ても出なくてもいいような感じ。元々ストーリーにはあまり関わらないキャラではあるんだけど。しかし見ていて特別で心地よいと思っていた雪乃と八幡と結衣の関係を陽乃にぶった切られたのは少し刺さった。(そうとしか言いようはないのだけど)そして今回でずっと宙ぶらりんだった静かな三角関係は一区切りついたよね多分。ハッキリとした言葉はないんだけど、好きも失恋(多分)も伝わるラストだった。そして今回何故か後書きがない。最後どうなるかは気になる。私は恋愛脳かつ雪乃とヒッキーの絡みが好きだから普通に雪乃エンドになってほしいがこの作品だとどうだろう。そしてまた出るのに間が空きそう。作者の都合とか置いといてもキャラの心情や文章が複雑で書くのにものすごく時間がかかりそうな作品だからまあしょうがないんだけど。
2017/10/04(水) 21:16 雑記 PERMALINK COM(0)