相変わらず一冊一冊がボリューミーな本だ。
前の巻からの続きになるアズィーズとその友達の王子の物語は、まあ普通に王子とお姫様の仲を取り持って、恋愛以外で出世して幸せになるって感じで良かった。っていうかもう視点が王子に行っちゃってる感じではあったけど。
今回は動物達が主役のちょっとメルヘンな章もあって面白かった。動物達にも信仰が定着しているのは、いかにも外国の物語って感じがするね。
カラマルザマーン王子とブドゥール姫は、異性嫌い同士が出会って互いに惚れて面倒のない話……と思いきや、色々姫様が男装したり、同性愛装って王子をからかったり、妹分みたいなハイヤートってお姫様とちょっと百合百合しながら一緒に娶られたりと、ちょっと予想外に変かつ王族らしいハッピーエンドで面白かった。やっぱりこの作品、女の人のが面白くて魅力的よなぁ。
この巻になると、途中途中で入るシャハリヤール王の反応に変化を感じる。すっかりシャハラザードとその物語に夢中になってはしゃぎまくってて可愛ささえある。まあ２００夜以上もＨして夜通しお話聞いてればね……仲も睦まじいものになるよね。そのお話が実際面白いもんね。
面白いんだけど、これだけ色んな話がぎゅうぎゅうに詰まった構造だとこうやって感想書く時まとめにくくて困るな。
