やっぱグラブルのストーリー面白いな。素直にいい話だな。と思う流れだった。噛ませのでこっぱちチビイメージしかなかったフュリアスの再登場&意外な使われ方にビックリ&少し切なさを感じた。
再登場したフュリアスは精神崩壊を起こしていた元のフュリアスの、まともな部分だけを切り取って作られたコピー。だから正確に言うとフュリアスではない。急ごしらえの人造人間みたいな感じのコピーフュリアスは、生命としての寿命もわずかしか残っていなかったっぽい。そんなフュリアスが、同じように急ごしらえみたいな感じでオーキスの試作パーツを使って作られたコピーオーキスに、己を重ねて情を見せ、残されたわずかな時間、一緒に過ごして戦術を叩きこんだり、オリジナルオーキスに成り代わる事にこだわる彼女にツヴァイという名前をプレゼントしたり、自分がいなくなった後の事をロキに託したり……といった泣かせる流れは、ベタと思いつつも切なかった。

コピーフュリアス、その産まれた理由も葛藤も優しさも好み過ぎて、ここで退場が惜しい。新キャラのツヴァイが乗り越えるべき悲しい出来事として組み込まれてるキャラクターだから、ここで死ぬ以外ないんだけど、私は本ッ当にこういう魂から女子に優しい男に弱いんだなと感じるイベントだった。ロキの騎空団に入れて欲しい理由も「オーキスとオルキスと近い主人公の騎空団では彼女の情緒に良くない、間違ってても穏やかでいられる場所が必要なんだ」っていうのがもうね……。フュリアス戦の演出で「フュリアスの身体は限界に近付いている……」みたいなメッセージ出るのが普通に悲しかったわ。

正直コピーオーキスが出て来た時は、オーキスとオルキスの焼き直しみたいな流れに見えちゃったんだが、ハッピーエンドだった二人とは反対に少し切ない結末と、オーキスではなく、母の代わりになりたいと肩ひじ張ってたオルキスが誰じゃなくてもいいと言ってあげる流れで、ここまでの話を踏まえた別のいい話になっていたな。

ここまででもう一つ重要な出来事、カタリナが他の仲間と同じように星晶獣と契約する流れになるんだが、その契約するアレスってのは、言葉を濁してるが多分カタリナのご先祖さまだな?(契約には縁が要るというが、その契約出来るくらいの縁があるってのもそういう事だろう)そんでアレスの生涯の従者だったっていうアルことアルビオンも、同じくぼかしてるがおそらくカタリナの故郷の城塞都市アルビオン作った人。

アルビオンが似てるってのは同じくぼかされてるがヴィーラ。多分ヴィーラもアルビオンの子孫なんじゃないかな?だからヴィーラのカタリナに対する濃ゆい百合感情も多分ご先祖さまから続く魂からの因縁みたいな……。

カタリナとの契約を通す為に、精神世界のアルを一人で倒そうとするアレスだけど、最後「ずっとこうしたかった」と素直になって、彼女を抱きしめながら、アレスとしては完全に消えるのが切なかった。アレスは普通に男性と結婚して子孫を残したし、多分アルビオンもそうなんだと思うけど、ずっとこうしたかったってのは……単に素直になりたかったというだけでなく、アルビオンと騎士と主従、いってみれば仕事だけでなく公私含めて添い遂げたいような感情もあったのかなって。少なくともアルビオンと一緒に成仏するくらいには強い感情があったと。

守られるヒロインだったルリアが精神世界までやって来てカタリナを守る流れも熱かったが、自分にも妻子がいて、子と同じくらいの歳の主人公には優しさを見せる紫の騎士とか、NPCキャラクター達の人情話が心に残る流れだったなと思った。

カタリナが次々と契約して力をつける仲間達を見て自分の力不足を感じていて、ルリアを守れる力が欲しいっていう流れ、まあわかるんだが未だにメインストーリー最序盤配布である彼女を使い続けている私からすると全然お前力不足じゃないよ、って思ってしまうやつ。

カタリナってソシャゲでよくある「ガチャ運が最悪に悪い人でもそこそこどうにかなる感じに強い、バランスが良い配布キャラ」っていう救済措置ポジションだから、下手なガチャ産より使いやすいみたいなとこはあるんだよな未だに。いやらしい状態異常、キツイダメージの特殊行動使って来る敵が多い作品で、状態異常予防とダメージ軽減使えるし。私なんか雑魚プレイヤー過ぎて未だに世話になってるからな……。

第129章でやっとわかったルリアとビィの秘密も、王道だけどやっぱえげつないといえばえげつない。簡単に言っちゃうと、二人とも世界の力を欲しがった神が作った、力を乗せる器。食器ごと食うご飯みたいな。ルリアもそこら辺の出生の秘密を聞いて悩むとかじゃなくて、ここまで一緒にやってきた思い出が自分だと言うこと、主人公もルリアとビィが何者でも構わない、運命も関係ない、二人と旅を続けたいから、やがて神殺しとなって安寧は遠い空の果てにしかないような道筋でも迷わない、とここで結論を出すのが良かった。実質コレこそが第一部と第二部完結編だろって感じの話だった。主人公の父親の仲間だった七曜の騎士が少しルリアたちの事教えてくれた流れはともかく、ポッと出の幽世の住人が更に迫った内容を語る流れなのはなんかちょっとアレだが、ルリアの可愛さゆえに感動的になっていた。

私がぶん投げた直後からメインストーリー面白くなっててワロタ。ハイファンタジーは気長に付き合わないとダメってはっきりわかんだね。
2024/04/17(水) 02:00 作品感想 PERMALINK COM(0)