劇場版一作目。アンパンマンの映画は全部見てみようかなって思ってるので公開順に見る事にした。



冒頭からジャムおじ達が歌っててミュージカルチック。ドキンちゃんもばいきんまんも歌うぞ。

ヒロインのナンダー姫が可愛い。彼女とキララ姫は同じ星のお姫様かつ、ラストシーンのお別れのくだりも少し似ているけど関連性は不明らしい。この映画のナンダ―姫とアンパンマンは純粋に美しい友情って感じなので描きわけはキチンとされていて、どちらもそれぞれ違う良さがあるとは思う。

良い意味で子ども向けのミュージカル冒険映画って感じ。お姫様とお付きのロボットと共に山越え谷越え……の間に色んなことがある感じ。後の作品より尺が長いのも良かったんだろう、ラスボスより恐ろしい貫禄のある氷の女王とか、砂の化け物とか冒険映画としてハラハラさせつつ道中人々を救って行くイベントが豊富で、一緒に苦難を乗り越えていくゲストキャラ二名にこっちも愛着がわいた。

前に見た他二作の映画よりサブキャラの出番が多いのも特徴的か。おむすびまんがカッコいいし、天丼共は仲悪くて性格悪くて笑えるし、ラーメン小僧は可愛い。ユキダルマン達がとても優しい子達な上、見せ場もあり、そして切ない。あまりに不意打ちで彼らのくだりでは思わず泣いてしまった。

劇場版一作目ということで流石に今見たら古いかな?って思ったけど全くそんな事もなく、笑いと涙と感動とシリアスのバランスが良い。ドーリィとか勇気の花がひらくときは、出来は良いのだけどちょっと大人から見ても怖すぎるような部分があったけど、この作品はシリアスの入れ方がちょうどいい感じで、しっかりハラハラはしつつも程よい緊張感で見れる。

ちょいちょい入る笑いが良い感じなんだよな、しょくぱんまんが「こんな寒い日はトーストになりたい」とか言ったり、ラスボスがばいきんまんが弱いの知ってたり。

ドーリィは命、勇気の花はアンパンマン流ローマの休日とテーマに特化してる感じがあって結構シリアスだが、この一作目は子ども向け劇場映画といえばこういう面白さだよね、って感じの程よい冒険ストーリーでバランス型の良作。小さな子どもに最初に見せるとしたら個人的にはコレだなあって感じ。他二作もとても良く出来てるけど、小学生以下の子どもも対象って考えるとちょっとテーマと展開が重過ぎるんじゃないかなって思うんだよね。子ども向けと舐めていないのは良いことだろうし、確かに最後はめでたしめでたしで終わるメルヘンにはなってんだけどさ。
2024/02/25(日) 13:35 作品感想 PERMALINK COM(0)