腐ってるくせに下手に合わねーBL見るよりか、お互い恋人とか奥さんがいてメチャクチャ仲良い親友の男二人(花散の冬矢と椿とか、狂四郎2030の狂四郎と白鳥とか)見てる方が、カップリングとして萌えてるのは男女公式カプの方なのに、男同士の絡みもクッソ楽しいバグなんとかならねーのかな。

って定期的に思うんだが、私のクッソ嫌いな、一方的に相手を足蹴にしてるような感じのBLよか、まあそら誰かを真剣に愛してる男×2の友情のが、(メインテーマ、メインの関係と比べてしまえば)副産物だけど、良質なもんが採れるのは当たり前なだよな。良質なミソ作ったら自然と良質なしょうゆも採れるみたいな……。

BLっていうけどラブどっか消えて男同士なだけやん。って事が多くてなんか私の読みたい感じのラブではないんだよな……。と今更気づいた。

多分アレだ、「男の心理メインでやってる、ガチの運命的な愛の話読みてぇなあ」が全てにおいて優先されていて、それがBLだったらなおいいなぁ、みたいな感じでBLは「ハンバーグにニンジンソテーついてたらいいな、なくてもいいけど」のニンジンソテーポジションなんだな。ってBLの為にサイト立ち上げて8年経ってから気づいた。遅い。

冒頭のと若干シチュがズレて、既に添い遂げるような勢いの女がいる主人公に熱烈な男の親友がいる(魔王学校に俺だけ勇者!?)とか、ヒロインじゃなくて主人公の男側にちょっかいかけて来るゲイがいる(厳密にはちょっと違うのだが、カレとカノジョと召喚魔法)もメチャクチャ好きなのはなんかそういう、誰かを愛してて人間的に魅力的な男&自分も恋愛的に萌えてんのは男女カプな方の前提というか……。こういうのを男女萌えしてる人のところで言うとそらまあいい顔されるわけないし、かといって腐女子側の方で言っても怒られるやつだしでなんかアレだな。

じゃあそこら辺上手い事混ざってる感じのタイバニなら理想なんじゃないか?ってなるが、アレは楽しく1期は見終えたけど自分にはぶっ刺さる感じではなかったな……。っていうかあの作品で私が一番好きなキャラ、虎←薔薇要素含めてブルーローズちゃんなんだよな、多分。好きな人だから、唯一終盤自力で気づけたみたいな展開が恋する乙女的に熱くて話題のBL要素より自分の性癖だったらしく、心に残ったっぽい。そして別にくっついて欲しいというわけでもないんだよな。ピンポイントで自分の性癖狙うとほぼ100%ままならない自分がやんなっちゃう。

っていうか狂四郎もそもそもパッと見の題材はむしろ苦手と思い込んでたが実は性癖な感じの名作(ディストピア、過酷な世界観で描かれる人間の根本的な要素とか夫婦の愛)だったし、狙って掘るのやめた方がいいのかもしれん。

徳弘さんは自作の狂四郎をロミジュリに例えていたが、ロミジュリ原作はアレ恋人同士なわけで(夫婦になろうって画策はしてたが、まあノリとしては今が一番ピークとばかりに盛り上がっとる出来立てほやほやのカップル)、最初からド直球に夫婦なのが徳弘雅也節感じる。っていうか言われなかったらロミジュリが要素に入ってるとか思わなかったろうし、こういうのがオリジナルへの昇華ってやつなんだろうな。

っていうかアレだな、そもそも八木編のキャラクター構図がロミジュリのロミオとジュリエット、婚約者パリスの構図になってんだろうな、多分。考えて見ると、最後女を取り合う男同士が決闘するとこもロミジュリと一緒だわ。ベテラン作家の昇華アレンジ力で、全然そんな感じしないけど。カップルにちょっかい出して来る男がいるみたいな構図は全編通してあるんだけど、八木編が一番、そこら辺もロミジュリしてるんじゃないかなぁ?

やっぱ好きな作品の元ネタを知ってると一人でこうやってブツブツ言うのが何十倍何億倍と楽しくなるので、私はもっともっと有名な古典を読みまくる必要がある。マジで今人生で一番ロミジュリ読んどいて良かったなーって思ってるわ。私が気に入るタイプの男性作家、なんかシェイクスピア好き率たけぇ気がするから、今読んでる本読み終わったらシェイクスピア読みまくろうかな……。昔読んだ奴もすっかり忘れてるから、ブログにでも感想書いておきたい。

斬新だろぉ?とばかりに変な展開や尖り過ぎなテーマ見せられるよか、作者がハッキリ元ネタ言ってて、その元ネタを当たってみてもちゃんとオリジナルだなーって思う瞬間の方が作家を見ててカッコイイなあ、って思う。後ろめたい事がないから一切隠す事がないんだろうな、そこもカッコよすぎる……。
2024/04/27(土) 02:51 作品感想 PERMALINK COM(0)