やきにく亭
～キャベツを添えて～

ミミズクＫＯＥＥＥＥ！！
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昨日の性癖の話の続きなんだけどさぁ、多分私「誰かの想いが具現化したり、別人として一人歩きした存在」ってのが性癖なんだろうな。LikeLifeの椿ちゃんが十年越えて忘れられないのも、男幽霊が好きってのもそういう癖なんだと思う。男だと好みのクソ重善人男が多いから、ってのがあるが、女幽霊ってのも好きだし。そういえば鳥篭の向こうがわのヒドリも同じく十年以上忘れらないキャラだな……。まさにこういう感じの心の具現化って私が好きな心の物語の擬人化なわけだしな。擬人化ネコミミ娘みたいなわかりやすい属性化されてないと思うし、なにより作品のネタバレ過ぎる事も多いしで、掘るのが難しいやつだが……。わかりやすく言うと「探偵が犯人」みたいなのと同じ。巨乳とか金髪と違って事前に知っちゃうと微妙な性癖。

しかしやっぱLikeLifeの椿ちゃんは今考えても素晴らしいキャラ造形だなと思う。もちろんハッピーエンド、それに近いアナザーエンドもあるのだが、キャラクター造形的にツンデレをせざるを得ない、簡単に結ばれるわけにもいかないというシナリオとキャラ構成が、この作品の攻略キャラで一番世界設定を生かしてるし、量産されやすいツンデレキャラの中でもひときわ輝く違いを生み出している。ツンデレを置くために設置されたキャラなのではなく、彼女を描くためにツンデレという手法がある感じ。彼女は明確に、切ないトゥルーエンドでないと輝けないキャラクターだ。まぁハッピーエンドがあるから言える余裕な気もするんだけど。ハッピーエンドがあってなお、トゥルーの切なさが一生忘れられそうにない。トゥルーエンドの椿ほど美しく切なく悲しくツンデレを全うしたキャラがいるだろうか、ってくらい。

LikeLife、バカゲーくさいのにその根本に漂うテーマがあまりに切ない。ファンブック、本編のハッピーエンド、ノベライズ版と、読み手の願いに沿った円満補完の方向に行ってるけど、多分やりたかったのは切ない方向なんだろうね。ファンブックでも擬人化の仕組みは「寂しいと思う気持ち」とあったと思うし。擬人化された物たちから見て、ほんのひとときだけのシンデレラの魔法ってそういう話なんだと思う、多分。続編はもうここら辺の切なさって完全に放り捨てられているらしいんだけど。まぁこの根本のテーマはあまりに悲しすぎるからね……。あまりウケないタイプの切なさだと思う。字の文なさすぎて、ここら辺も正直描写不足くさいとこあるんだけど、細やかに書いたら書いたで辛いテーマだと思う。