グリムノーツのメインストーリー、中盤~後半にかけて、メインキャラ達の心情を訪れる世界の話と絡めつつ、序盤の冒険も生きた描写がある事で真っ当に心情重視のファンタジーとして面白い。「いずれ失われ、消えるような定めにあっても忘れられることはない物語」といった感じの、メインテーマの歌詞が沁みる展開。単純なストーリー改変要素も、毎度のお約束の終わり方も、元ネタの童話や古典より重い要素があったりするのだが、それが逆に良い味を出している。
特に白雪姫の想区の話は、メインヒロインのレイナ、作品タイトルに深く切り込んだ話かつ、独自介錯の白雪姫の構成の救いのなさが良く出来てると思った(最後に希望も示されているけれど)
エクスは優しい子でハッキリしない部分もあるけど、それでも「自分の意志でレイナと一緒にいる」って言ってくれたの嬉しかったなー。
ファムがシェインの事を「レイナの妹分」って言った事に対して、即タオが「元はオレの妹分だけどな」って言ったのメチャクチャ萌えた。
エクスとタオが自分と良い感じの女に結構「ガチ」な感じの男なの、ソシャゲだと結構珍しくない?いや、言うほどソシャゲを数やってないんだけど……。まああんま浮かれてもいられない展開にはなってきたんだけど、序盤はあっさり気味だったシナリオは布石って感じで、童話アレンジも巧みになって来てとても面白い。「調律」という「世界を正しく直す」流れがある中で「青髭」と「ジャンヌダルク」辺りを持って来るのも面白い。
正直序盤は、似たような流れと題材なら「くるみと七人のこびとたち」のが面白いなーって思ってたけど、中盤~後半にかけてグリムノーツだけの独自童話解釈が読めるようになって来てからずっと面白い。ファンタジーはじっくり付き合って味が出て来た瞬間が楽しい。やっぱり良さがわかるまでがスロースターターなジャンルだから……。
こうやってサ終してシナリオだけ読めるソシャゲの話読むの楽しいな。グリムノーツ読み終わったらそんな感じのソシャゲまた読むのもいいな。シノアリス以外だと何があったっけな。グリムノーツは、核心に迫るシナリオを読んでると、多分ゲームとして遊んでた方がもっと興奮したんだろうなって構成にはなってるんだが……そこんとこはしゃーねえな。オフラインでも十分面白いし。
クロヴィスが実にいいキャラをしている。
お前のような超ド紳士の女嫌いがいるか!!!確かに青髭とエクスにはちょっとガチっぽいが……コイツ、ひねくれてるようでメチャクチャ面倒見も良くて気が付くタイプだ、私にはわかる。