一部で有名?なカルト映画。結論を先に言うとクソつまんない。やりたい事はいつもの押井(夢と現実の境目~)なんだが、1992年の実写映画って事もあって、技術が追いついてなさ過ぎ。漫画のデフォルメ演出を、そのまんまショボい実写に持って来てるから、ある程度安っぽい舞台劇演出は狙ってるのもわかるが、つまらないしチャチ。
オチも陳腐の極みで、今敏がいくつものメタフィクション、入れ子構造の名作を残して去った今現在、よっぽどの押井狂信者以外でコレを手に取る意味はない。押井さんも何度も何度も擦ってるテーマではあるんだけど、ホントうる星やつらビューティフルドリーマー以外面白くないね……。一瞬コレ放り投げてビューティフルドリーマーもっかい見たい気持ちになったけどなんとか耐えた。身内が有料レンタルした便乗ただ食いじゃなかったら絶対見なかった。まあ怖いもの見たさでずっと気になってたので、見れてよかった。
押井さん実写映画のセンスはないなあ、って正直思ったけど、女優のチョイスと大げさな演技、仕草は絶妙に可愛らしくて、主人公の相棒の多美子なんか、そこにいるだけでカワイイ事がしばしば。机に行儀悪く腰かけたり、車の後部座席で寝てたり、車の窓からちょっとだけ手を出して下を覗き込んでたり、そんな仕草が全てカワイイ。
ルフィやきり丸などで有名な田中真弓も女優として出演しており、若かりし頃の田中真弓さんの豪快なオーバーオール姿での名演技もめちゃくちゃカワイイ。私もオーバーオール姿の若い頃の田中真弓を膝に乗せてえわ。
女子勢が変な人達含めてぶっちゃけ萌えるやつだったので、なんとか最後まで完走は出来た。でも全てが古臭くて陳腐だし、ホント今見る映画じゃない。カルト映画分類だが普通にクソ映画分類だと思う。女優の可愛さ以外今更見るべき価値はない。若かりし頃の田中真弓のオーバーオール姿が見たい人はいいと思う。作中作ボーカルと、作中BGM「遺留品NO.01」は良かった。
押井から変な引用と変な夢と現実の境目展開、メタフィクションを全て没収してほしい。