ちょいちょい名前を聞く作家・ろくごまるにさんのデビュー作。ラノベの奇書候補に挙げる人もいる通りな、設定が変なギャグ?ラノベ
主人公の雄一は幼なじみのお隣さんの徳湖に手作りのクソマズ弁当を食わされ悶絶するが、それは人体強化効果のある調味魔導という技で作られたものであり……奇妙な事件に巻き込まれる事になった主人公のドタバタな日々が始まる、的な話。

審査員特別賞をもらったのは「喪中の戦士」という作品で、編集部解説と作者の後書きの情報を合わせると、コレの「調理魔導」という基本設定を元に書き下ろしたのが本作らしい。受賞作はシリアスかつ作者も編集部も口を閉ざすような出来(しかし妙な吸引力がありただ落とすのももったいないと拾われた問題作)だったようだけど、そっちのが奇書的には美味しい気がしてちょっと残念かも。

食前絶後!!に関してはメイン二人の楽しいやり取りとほのかに感じるラブ、サブキャラクターの愛の物語と、設定はヘンテコだけど割と普通に楽しめる作品になってます。基本的にキャラも良い人ばっかで割と真面目なノリなのでストレスは感じないかな。わかりやすいイチャイチャよりも、本作終盤の徳湖の事で錯乱しちゃった雄一みたいな描写見るほうが甘いことあるよね。

設定は奇抜、軽く読めるけど真面目なとこ真面目で割と愛のお話(多分)、昔っぽい懐かしい楽しいラノベって感じだった。

登場人物達の名字が方角にちなんでたりするのはなんか由来があったりするのかな?
2023/06/09(金) 08:27 作品感想 PERMALINK COM(0)