有名なSF。


夏への扉は読んだことあるからハインライン読むのはコレで2冊目か。

すごい分厚い割にはサラサラ読めるけど、なんか肝心のところもサラサラ流れていくというか、掴み所がないような……。ちゃんと読んだんだけどな。タイトルがカッコいいのと知名度高いのとでたまにすごく読みたくなるけど、私にはSF文脈にって合わないのかなぁ。それともハインラインがぶっ刺さる作家ではない?(嫌いとかじゃないんだが)

月世界の移住民(先祖は島流しに近い?)の話で、女性が少ないからグループ結婚がデフォルトって設定は面白い。逆ハーとかハーレムというより雰囲気の良い経済的にも余裕がある大家族って空気なのも良かった。ワイオよりマムのが素敵な女のようだしヒロインな気がする。流石最年長奥さんといったところか。というかワイオは影が薄いような。

教授と人格を持ったスーパーコンピューターのマイクが良いキャラしてた。それだけにラストは寂しい。教授は仕方ないとして、マイクとマヌエルはずっと楽しい友達でいて欲しかったな。革命には、独立戦争には犠牲がつきものってことかな。って思うと、邦題の月は無慈悲な夜の女王も、原題の月はきびしい女教師もなんとなく自分なりに納得できるタイトルかもしれない。
2023/07/07(金) 07:45 作品感想 PERMALINK COM(0)