序盤の名回&ポップのターニングポイントになる、ひとかけらの勇気回。
いい話なんだけど構図というかテンポ面がなんとなく惜しいというか……王様に認められてるポップをまぞっほがそっと見てるシーンとが多分来週持ち越し?なのがな。アニメ製作上の都合もあるのはわかるんだけど、やっぱ稲田さんって画面がわかりやすいし演出がカッコイイしで漫画上手なんだなってあらためて思った。

それはともかく、やっぱりこの話が名回なのは間違いないね。まぞっほが言った「早く行け、胸に勇気のかけらがひとつぶでも残っているうちに」という言葉が終盤のミナカトールに繋がるんだものね。あの辺の話、いったいいつから構想あったんだろうなぁ。多分キャラコンセプトは最初からあったんだろうけど。当時はポップに秘められた力が意外に感じたけど(勇者=勇気という刷り込みがすごかったから)今思うとなるべくしてなる、序盤から伏線の敷かれた感動的な流れだなぁとわかる。これ以降、ポップは怖くても逃げるような事はなくなるけど、(ヘタレだった時の自分を逆手に取ることはある、あの捨て駒作戦も名回だから早く見たいな~)これ以降もポップは自分のコンプレックスを完全に解消出来ない苦悩も始まると思うと、頑張れポップ……ってなる。

アバン先生リスペクトのポップのマホカトール、カッコよすぎて大好き。ちっぽけな、ブラスじいちゃんを守るくらいの規模でしかない奇跡が、まさしく今回のサブタイひとかけらの勇気と重なって泣かせる。単行本のQ&Akコーナーで「これっきりで後で試しても出来なかった、アバン先生が力を貸してくれたのかも……」って言ってたが。大魔道士名乗れるほどになった後のポップなら出来そうな気もするけど……。

ヘタレで逃げてた時は、マァムにも雑に薬草投げられてたポップが、マァムにホイミかけてもらってダイに剣を投げ渡す流れ胸熱だな。こういうマァムの心境の変化とかホント今思うと上手い作品だ。

颯爽とカッコよく敵を倒すより、怖いよ~って震えながら絶対逃げないで戦うシチュのが萌えな私的に、やっぱこのポップの成長過渡期回は外せない。

ボーカル曲は正直全然刺さらない。コレに限って言うなら旧アニメの勇者よ急げ!!とこの道わが道アレンジが偉大過ぎる。あの重厚な曲×2はダイ大の泥臭い熱血に合い過ぎてたな。今の時代だと古すぎるのかもしれないけど。新アニメのボーカル、なんか軽いというか、別にダイ大じゃなくてよくねみたいな感じであんま好きじゃないや。まぁすぎやまこういちさんと比べちゃったらアレなんだろうけどさ。歌詞もあんまり……なのがね。旧アニメの曲使えないのはわかるんだけど、もっと古臭くて仰々しくて泥臭カッコイイ曲が良かったな、ダイ大には。

っていうか自分の音楽の好みが古臭いのかもしんない。日野社長の作詞曲とか今もメチャクチャ好きだし。多分曲の雰囲気も歌詞も、いい意味で臭い、古い、暑苦しいくらいのが好きなんだな私。日野ちゃん、シナリオが上手いとは口が裂けても金積まれたとしても言えないけど、クサい恥ずかしい、そしてカッコイイに照れが一切なさそうなとこは好き。熱血なだけじゃなくて言葉選びが詩的で綺麗だし。
2023/08/19(土) 03:11 作品感想 PERMALINK COM(0)