男幽霊物と聞いて。ゲオの分類だとラブロマンスに置いてあったけど、全体の話の流れはサスペンスにちょっとアクション×ホラー(怖くはない)かなぁ。
死に別れの悲しい心理に迫るよりかは、サムの不可解な死に迫りつつ、協力者で物語ヒロインのオダ・メイを得て彼女を守れ! ってな前向きな話で、二人の女を守りつつバタバタ奮闘するサムを追ってる内にいつの間にか2時間経ってた感じ。いい感じにカールはカスだし(褒めてる)、ハラハラする展開とゴミ共が報いを受ける流れでスッキリ見終わった。

ちょっと泣いたけど後引く悲しみではなくてさわやかな感動かなあ。

……っていうかサム以上にオダ・メイが気に入りすぎたのが(引きずるという意味では)刺さらなくていい感じの距離感が出来た理由かもしれないw

オダ・メイ良すぎる。この作品の真のヒロインは彼女やろ(でなくとも物語ヒロインは彼女やろ)。小切手なかなか寄付出来ないとこで草。ペテン師の前科持ち、とはあるけど、小切手のお金も妹に使おうとしてたし、家族と一緒にテレビ見てくつろいでるとことか楽しそうで、可愛くて憎めない人だなあ。理不尽に引き裂かれたサム達より、彼女のその後のが気になってしまった……ww悪人は黒い精霊に地獄へ連れてかれる世界観だけど、ちゃんと欲に負けず寄付もしたし、なんだかんだとずっとサムの協力をし続けてくれたし、どうも霊感も上がったようだし、現世でも幸せになって欲しいし、あの世に行くときも白い精霊に導かれて天国に昇って欲しい(オダ・メイへの感情が溢れすぎてる長文)。

ラブストーリーとしても幽霊物ならではのシチュを生かしていたけど、一番刺さったのは最後のとてもシンプルな「またね(字幕はまた会おう)」かな。さよなら、ではないのが良かった。人はいつか死ぬもんね……。冒頭の死にかけの奥さん待ってるじいさんみたいにいつかお迎えに来るのかな(あのじいさんは死んで幽体化して留まって待ってたっぽいが)。

じいさんと電車の男、二分したサムの要素あるよね。奥さんより先に死んじゃった男、理不尽な死に方しちゃった男。冒頭のじいさんだいぶ好み。美しい死生観も好き。あと極限の怒りのエネルギーでポルターガイスト起こせるって設定も良かった。

基本的洋画とかって吹き替えのが字幕より台詞がいい感じだと思うんだけど、終盤やっと信じてもらえて、幽体の姿でモリーのと手を合わせるシーンは吹き替えの「心を込めて」より字幕の「全霊かけて」のがシャレが効いてるし必死さが出てて好き。チャプターメニュー開いた時、モリーを説得の場面の画像がコインなのも好き。

しかしサム(と彼のラブストーリー)にハマる気満々だったのに、一番好きなキャラがダントツでオダ・メイになってしまった……。完っ全に自分の事なのにままならねぇなあwww
2023/08/19(土) 10:46 作品感想 PERMALINK COM(0)