ぼやきと自分好みの作品の話(つまりいつもの)




金色夜叉とても面白いんだけど、ただでさえ暑過ぎで生きてるだけで毒の沼地歩いてるようなダメージがあるのに、そんな季節にあまりにカスな人間どもを摂取して疲れた。なんか癒し系作品摂取しないと心が死にそう。小説の古典的名作ってわかりやすいハッピーエンドほっとんどねえしなぁ……。「面白い」は高確率で保証されてるんだけど、「楽しい」って感じる作品あんまないよねぇ。まだまだ読んでみたい有名な古典的小説は山とあるんだけど、ちょっとここで癒し系を摂取したいな……。金色夜叉の続き読み終わったら、ご褒美にセールで大量に買ったラノベの爽やかそうなやつKindleで読もうっと。ホントはもうここで休憩入れたいけど、続き気になるは気になるし……そもそも未完の作品なんだけど、書かれたとこまではちゃんと読みたいもんね。

「面白い」と「楽しい」ってまた別の要素だよね。最近「鬱」「重い」はむしろ好きだけど、「作品の空気、キャラ同士のやり取りの空気がただただ悪い」は苦手と気づいた。既に「鬱」「重い」が要素としてある作品なら、キャラ同士のやり取りや作品の雰囲気は良い、澄んでいる感じで、それ以上キャラに悲惨な事背負わせたりしないでバランス取った方が読みやすいと思うんだけど、大体キャラ同士のギスギスやもっと悲惨な目に遭ったりで作品の空気悪いんだよな……。なーんかそういうのって配慮がないよねぇ、って思う。ここら辺の要素って永遠に混同され続けると思うからどうしようもないんだが。

おんなじ殺すとか死ぬにしても、ケムリクサとか花散みたく、死ぬキャラクターは美しい花びらになって散華するとかさぁ……書いて思ったんだが、この2作、そういうセンスとか、なれの果てみたいになっても一人の大切な人を追い求め続ける構成とか、魂似通ってるよな。全然違う物語だし全くお互い意識してるわけもないのに。花散ファン→ケムリクサは互換性ありそうだけど、ケムリクサファン→花散は互換性なさそうだからアレだが。

ファンタジー作品で、エッグイ、グロ画像級の死体転がす事でしか死を表現できないなら、最初からファンタジーなんか描かなきゃいいと思うんだよな。猫の地球儀すら直接死体の絵なんか出てないって言うのに。ずっと自分で買って追ってるファンタジー要素ある長期連載漫画でも、死体じゃないけどそれに近いグロでしか悲惨さを描けなくなってて、気持ち悪くなったのを思い出した。昔は陰惨さとか血の表現あってももう少し品があったと思うんだけど……。

もっと若い時に色々読んどくべきだった。胸糞系が昔以上に無理になって来てる。昔見た胸糞系アニメも久々に見返したら脚本が不自然な上に胸くそ悪いダブルコンボに1話でギブして、なんでこんなもん当時最後まで見れたんだ?ってなったし。胸糞系ってせめて脚本が上手くないと本当に気分が悪くなるよな……敢えて最悪の言い方をするとブス、ブサイクな上に性格も悪くて人柄も受け付けないみたいな感じの最悪印象になるというか……。トップをねらえ!は激鬱でもすごい夢中になれたんだがなぁ。まぁコレはキャラの人間性は1話以外まともだからなぁ。2話だか3話だったかなぁ? 父ちゃんの乗ってた宇宙船みつけて錯乱したノリコを叱らないでそっとしといてあげたお姉様とコーチとか良かったよね。コレ、下手な作品だったら説教とか半端な励まし入れちゃうと思うし。その人の哀しみはその人だけのもんってスタンスが好き。悲惨な話のバランスってホンマ難しいね。名前伏せた作品含めて挙げたやつみーーーーーーーーーーーーーんな超有名作なのに気持ち悪くなる時は気持ち悪くなるし。

トップをねらえ!で他に好きなとこは、宇宙怪獣とかいてマジで人類詰みかけの悲惨な状況なのに、登場人物達にとって宇宙の景色は綺麗なもんで、星々の輝きも素晴らしいってスタンスなとこ。宇宙ごとトラウマか、憎しみの象徴になったっておかしかない状況なのに、カズミおねーさまもノリコも宇宙を綺麗って言うんだよな。尺だって三時間の長編映画くらいしかないのに、こういう人々の美しい感覚見せてくれるの素敵だ。いい意味で宇宙旅行とかに夢を馳せた子供だった人らが作ってんだなって感じ。ガイナックスの処女作もそもそもオネアミスの翼って宇宙飛行士の話だしなぁ。コレもまぁきな臭い要素はあったと思うんだけど、根っこは宇宙の憧れ的な話だよな。こういう「それでも世界は美しい」的な話が好きなんだろうけど、こんなのレビュー見てもわからん事多いし、自分で見るまでわかんねぇよなぁ。うすぎったねぇ人間ども作品読んでウォッチングしてないで、またトップをねらえが見てぇなぁ……。アマプラ外れちゃったのはいいんだが、単純にもっかい見たらそれ以上の感動もあるとはいえもっかい落ち込みそうでな……。

トップをねらえ!や猫の地球儀、アニメぽぽたんがぶっ刺さるなら、SF好きなんじゃない? SF小説楽しいんじゃない?有名作を崩しながら癒し枠確保できるんじゃない?って思うが、どうも普通に楽しめる以上のがあんまない(星を継ぐもののラストだけ泣くほどぶっ刺さったが)。もしや私、海外SFが合わない? 大きなハズレもないが、日本産のほど刺さらない? そうなのかもなぁ……。海越えて言葉と時代越えてこうして私が手に取れるような作品だから、どれも面白いは面白いんだけどね。メディア9もすごく気に入ったし、日本のSF掘ってみようかなぁ。

なーんでこんなままならん上、刺さるラインがわかりにくいのかなぁ、自分の作品の好みって。色々読んで、海外作品って一定以上面白い事がほとんどだけど(ハズレはほぼない)、感覚が違うせいなのか、若干入りづらいなぁ……って感じることがしばしば。赤毛のアンとかアンナカレーニナみたいな、ほとんど外国との感覚の違いを意識せず、むさぼるように読める人間ドラマって、例外中の例外だなぁと思った。
2023/08/20(日) 22:28 作品感想 PERMALINK COM(0)