メモリーズオフ1で、ifストーリーとなるpureでも本編を変えるエンドは無かったり、
鬼滅の刃の学パロでも炭治郎君の父ちゃんは死んでいたり、
fateのパラレル漫画、衛宮さんちの今日のごはんでも切嗣さんは故人だったり、

なんかそういう、やろうと思えばいくらでも幸せなパラレル世界を作れる公式側でもあまりに重要な根っこの部分として敢えてやらないっていうか、変えられないんだろうな。という、なんでもアリのパラレル世界でも据え置きのまま、みたいな悲しい要素が結構好き。



オタクのキモイ感じの熟練度が上がったり、下手でもなんか作ったりして見ると「本編の、主人公の人格を形成するのにあまりに重要な部分がifルートでも弄れない」というのはなんとなくわかるんだけど、読む側の時「本編で不可能でも、開き直ったパラレルでくらい全部幸せにしてくれよぉ!」ってなるのもわかるからまぁ読者ってのはワガママなんだよな。でも本当に全部取りこぼすことなくはやっぱ無理だよなぁ。

「どのメディアミックスでもクソ野郎過ぎて善人改変とか出来ない」みたいな現象も好きだな。ポケモンのゲーチスみたいな。コイツ、原作でも養父としてクソなんだけど、メディアミックス全部(アニメ・ファンディスク的スマホゲのポケマス・オリジナル要素が多いコミカライズポケスペ)全部でカス据え置き、っていうかポケマスとポケスペだと原作寄りクソ野郎になってんですよ。どのくらい人としてはうんこかというと、ポケマスではとても優しい元チャンピオンがキレて「お前なんか人間じゃねえ!」というくらい、ポケスペだと義理の息子ボコボコに殴るシーンが追加されとるくらい。まあ悪役としては100点で、そういう意味では好きだけど。メディアミックス全部が匙投げる悪、悪役としては最高だと思う。

これらの現象は大規模メディアミックス展開がある感じの作品でないと味わえないから贅沢だよな。もっとサラッとライトに楽しむみたいな方が読む側でも気楽なんだけど、私の場合、じっくり色々読まないと自分の好きな要素、わかりやすく言うと「性癖」にたどり着けないようなとこがかなりあるんだよな。まあそれっていつもの私の面倒くさい部分なんだけど……。

物語において、作る側が何をどうしようと、チート的な方法を使おうと変えようがない根源、根本的な要素が多分好きなんだろうね。多分キャラクターや物語に、作り手でもどうしようもない、或いは作り手と共同作業で一緒に揺るぐことはない存在であってほしい。ラノベのリバーズエンドの後日譚の巻で、ゆるいパラレル小説が載ってんだけど、その世界でも主人公ってヒロインの女の子の事好きなんだよね。そういう別世界を使って表現される根源が多分好き。このゆるい、一見どうでもいいようなパラレル小説が、同巻の当て馬ヒロインの「生まれ変わったら、私の事好きになってくれる?」という健気な問いかけの残酷な解答になっちゃってるようなとこが好き。(やっぱさぁ、焼き肉の好きなものって毎度毎度微妙に趣味が悪いんよ……)
2023/11/08(水) 06:29 作品感想 PERMALINK COM(0)