デストイレよりかはまともな映画だと思うけど、それゆえにデストイレよりつまんないというジレンマ? を抱えた感じのつまんなさだった。

「あまりのつまらなさに上映権の買い手がまったくつかず、結局テレビ局に権利を安く買いたたかれた」、「フィルムの営業をしていたプロデューサーが疲労と絶望のうちに亡くなってしまった」(ウィキペディアより)という逸話の方が面白いという……。



あらすじだけ見るとB級映画程度にはまともでそこそこ面白いはずなんだが……何故か全然ネタ的にもおもんない。これならまだデストイレのが笑える。

なんでかな?って考えたけど、

・なんか映像の撮り方?が引いた構図ばっかで見てて退屈
・単純にイベントが少なすぎる(ゾンビが歩いたら地球人も怖い的に言ってたけど、数人ゾンビ化して歩いたからってなんやねん、いちおう大規模にする計画はあったみたいだが)
・主人公がいない(群像劇的なのを狙った?のかもしれんが、単純に取っ散らかっててつまらんしこんな一時間映画の尺でやる構成でもないし……)

辺りかなあ……。予算の問題とか古い映画とか色々事情もわかるんだが……それにしても本当にひたすら眠い。デストイレより眠いかも……。

「恐ろしい兵器ばかり発明している地球人が宇宙人に批判され、最終的に宇宙を滅ぼすと言われる」とか、「宇宙人が地球人を操って地球人を脅かそうとする」とか、使い古されてるけど面白くなりそうな要素はあるし、ネタは案外まともなんだが……その描き方が予算とか差し引いても本当にただ退屈で面白くなくて、本当にセンスのない監督だったんだなぁって感じ。デストイレみたいにふざけてる感じはしないのがまた反応に困るというか……これ作った人はあんま良くない意味で根っこが真面目な人だったんだろうなあって感じ。すごい退屈なものをセンスない真面目な人が真剣に作ってるつまんなさというか……まだデストイレのがこれ作ってる人らがはしゃいでる感じが伝わってくるぶん楽しいかもしれない。

反応に困る映画だった。一時間くらいの、本当にしょうもない映画を見ると、一時間以下で感動的なテーマを描き切っているアンパンマンの映画のすごさを思い知らされる。

奥さん死んでめっちゃションボリしつつ開始数分くらいで死ぬ旦那とか、仲の良いパイロットの旦那と奥さんとか、夫婦二組の描き方だけはちょっと好きかな。

つまんないけど私も特に嫌な気持ちになる映画ではないし、にくめないという感想がネットにもいっぱい散らばっているのは、監督の人柄の良さのおかげなんだろう。
2023/12/09(土) 19:52 作品感想 PERMALINK COM(0)