いわゆる「巌窟王」。時代によって訳者によって変わるのはしょうがないとはいえ、マジでこういう古典のタイトル翻訳違い、探す時困るんだがみんなどうしてんだろ。やりかけのエロゲ、漆黒のシャルノスだとまた違う表記だったような……それともこっちもモンテ・クリスト伯だったかな、忘れた!





小さい文字みっちりの岩波文庫六冊分くらいある大長編なので仕方ないが、一巻はプロローグもいいとこな感じ。恋にデレデレかつ元来人を疑うことを知らない青年ダンテスが、恋に嫉妬するフェルナン、父と自分の保身に走るヴィルフォール、出世の目の上のたんこぶとして嫌われているダングラールの計3人に逆恨みされて牢屋行きになるまでのお話。陰謀により引き裂かれてしまった、「命ある限り」ダンテスを愛すと言うヒロイン・メルセデスは素敵だけど、二人は果たして再会できるのか?素直に気になるロマンスもある。

豚箱送りになった後仲良くなった、狂人のフリをしていた賢くて心優しき司祭・ファリアじいちゃんとの疑似家族愛的友情は微笑ましかった。

面白いんだが……牢屋のターンがなっがいなあ。

「飢えた人が、いきなり大量に飯食うと死ぬ」とダンテスが警戒するシーンでロビンソンクルーソーを思い出したが、デュマの愛読書の一つだったっぽい。ダンテスが船乗りの冒険家なのもロビンソン入ってる?(それとも同じく愛読書の1つだったらしい千一夜物語のシンドバッド?)
2024/01/02(火) 18:16 作品感想 PERMALINK COM(0)