正直、兄貴分×弟分とかのコンビが好きだったのも、っていうか自分なりに二次創作のうっ憤を晴らそうと思ったキッカケのカップリングである円堂×たまごろうが好きだったのも「ちょっと妹みたいな女の子に魂から惚れていて、自分の全てを捧げて優しくする勇者ニケ」の面影を見ていた、二次創作物に押し付けていただけ。って自分の本当の気持ちを特定出来た今だと
、へっぽこアルジェンとネコな「妹分」のが良かったなと思った。
実際へっぽこアルジェンを創作する時、
グルグルをすっかり忘れていたにもかかわらず、無意識に強く要素として出たのが、円堂さんのキャプテン、チームリーダー的要素や、たまごろうの「兄貴の背中を見て強くなる」要素でもなく、そもそもサッカーやスポーツをする話でもなく、
「何もかも魔法陣グルグルの要素だった」ってのがもう軽くホラーなんだけどさ。
作りながら、どうしてファンタジー世界の話になったのかは、私イナズマイレブンとやぶのてんや先生の描いたスポーツもの以外はスポーツものは読むのむしろ苦手な方で、昔から、文芸サークルで小説書いてた学生時代から一次創作はファンタジーばかりだったって事で自分で納得してたんだけど。運動音痴でむしろスポーツ観戦もスポーツ漫画も実は苦手な方ってくれば、当然、一次で描く発想にはいたらないし。
それにしてもファンタジーだから魔法使いは当たり前として、主人公のアルジェンの「トレジャーハンター(盗人、盗賊)」要素ってどこから来たの?って疑問が残る。
自分でも「なんでスレイヤーズとかみたいな、剣士と魔法使いじゃないんだろう???」ってのはへっぽこ1作ってた当時も疑問にはあったんだけど、
アドリブ創作野郎過ぎて、グルグルが優しすぎるからすっかり忘れ去ってて、特定出来なかった。身内も1作目はやってくれて、
「円堂×たまごろうじゃねーか!」とか
「SO2のレオンじゃん」とか
「魔探偵ロキのフレイじゃん」とか、かなりいい感じに、意識的にパクった、パクった後似てるなって気づくレベルの要素は元ネタ特定はしてくれたと思うんだけど、
盗賊×魔法使いって割とそのままなのに、流石にグルグルは特定できなかった(身内も読んでたはずなのに)本当灰色さんは人間ドラマミステリー書くのとイメージソング考えるのが得意なだけあって、「へっぽこアルジェンのイメージソングは晴れてハレルヤ(グルグルアニメ一期のOP)です」って、すごく的確な曲を当ててくれたんだなって……。でも私、バカだからこんな明確な解答をネットの素敵な出会いから頂いていたにも関わらず、ここでも「昔好きだった作品だから嬉しいなぁ」で流してしまった。今思えば、そこで立ち止まってじっくり考えるべきだった。
でも灰色さんも私と同じ感じで、「読んだ事はあるけど、普段忘れている部類の作品で、本当に好きなタイプの恋物語だ」なんて認識はなかったというか、私が一ヶ月以上も狂ってるの見て読み返すまで、ただのギャグマンガみたいな認識しかなかったらしいんだよね。そこがすごいというかなんというか。
お互いどうも「忘れても、当時あまり理解出来なくても、何かがひっかかる作品としてグルグルがあった」っぽくて、勿論いつもじゃないかもしれないけど、本っ当に怖いくらい気が合うところありますよね……。
話を戻すと、「無意識にパクるほどグルグルが自分の中にあった」上でそのリスペクト恋物語を作るっていうなら、当然条件は同じで男女カップルのが良かったと思うんだよね、色んな意味で。
完全に無意識だった本当の元ネタが、ニケとククリだから当然なんだけど、
へっぽこアルジェンってBL二次創作が元ネタなのに、BLである事の醍醐味があまりにもなさ過ぎるんだよね。
私が
元々BLでもそういうのが嫌いだから、わかりやすい「男同士である」って葛藤が、
兄貴分と弟分、どちらも一切ないし。
いや、本当、茶番で一瞬で葛藤消えるとかでもいいから、男同士である事の葛藤を入れるべきだったわ……。茶番でも、そう描いてたら二人の恋の本気がもっとわかりやすくなったろうし。っていうか
男同士はさておき、「9歳も歳が離れていて、現実で言ったら大学生と小学生の恋」ってくらいヤバイって事は、
流石にファンタジー作品でも、アルジェンとアオイがお互いまず自分の中で考えるシーンを入れるべきだった。
もちろん
そういう面倒な葛藤が一切ない上でBLなのがいい、って言ってくれる人達もいるかもしれないけど、むしろそう言ってくれる人達のために、
「ギャグっぽくそんな葛藤はお互い殴り飛ばす」とか雑なものでもいいから、入れるべきだった。そしたら「へっぽこアルジェンとネコな弟分」はライトな面倒な要素がないBLとして、もっといい作品になれたと思う。せっかく私にしてはすごくいいキャラが作れたのに。
やっぱり私、グルグルへの挙動もなんだけど、好きなものへの執着と、大嫌いなものへの拒絶が酷過ぎる……。本当にガキの思考だと思う。
まあ多分
私そういう歳の差ものが男女とBL両方大好き過ぎて、そういうカップルにハマるたび、ロリコンショタコンって糾弾されるのが本当の本当に嫌だったんだね。
だからへっぽこアルジェンとネコな弟分には、「お互い即廃棄されてもいいから、一度は二人が拾って考えるべき問題(男同士の葛藤が嫌にしても、歳の差問題)」が不自然に欠如してる。
ここが本当の本当に、私のガキっぽい部分だと思う。
灰色さんを、本人が時々自分で言うような子どもっぽい人だと個人的には思わないのは、
創作で、やりたくもないけど自分の作りたい事に必要だから、って
書きながら嫌であろう要素を冷静に作品に組み込めるからだと思う。
そういう創作物への姿勢って、やっぱり大人っぽいと思う。少なくとも私より大人っぽいと思う。
元ネタであるニケとククリだって、
「自分の信じていた勇者が盗賊だったけど、あまりにニケが良い男過ぎて(読者目線でも)秒で盗賊も素敵!ってなるギャグ」が入ってるのを思うと、私のやった事ってホントに素人創作っていうか……いや実際素人なんだけど。ガキっぽ過ぎる。
創作はもちろん好きなものを入れるべきだけど、
嫌いだからと即視界から排除するんじゃなくて、自分が描きたいものの為に必要かどうか?を考えてから捨てないといけないね……。普通の人は当たり前に出来ているんだろうけど、私はあまりに自分の好きなものをバカにする世界が嫌い過ぎて、出来ていなかった。本当に
この幼稚さは、キャラと良いって言ってくれた人らに申し訳ないな……。
まあ
別にへっぽこシリーズは、よっぽど私と波長でも合わないと、記憶に残り続けるような名作ではないから(良いも悪いも素直に描いたいい話ではあるが)、忘れてもらって全然構わないけど、やっぱ自分自身の為に、もうちょっと出来たなーって感じ。
まあやっぱりそこまで男同士の葛藤入れるのが嫌なら、素直に妹分のが色々良かったよなって。BLってなるとどうしてもBLな時点で厳しい人がいるし、私が描いたラブストーリーも、
そのままニケ王子とククリ姫が無印で3回もやったような囚われの姫を救え展開ばかりだし。
最初から妹分なら、私のメルヘンチックストーリーももう少し理解されやすかったし、手に取ってくれる人ももっといたと思うんだよね。妹分ヒロインで本気の純愛ってなったら結構供給が少ないのは自分が肌で感じてる事だし……。
BL二次の怨念に囚われすぎてマジで色んな大切なものを見失い過ぎてたな。
まあ、こういう言い方って今時良くないとは思うけど、
アルジェンが孤児なのを鑑みると、やっぱり
妹分であるIFアオイと結婚して子ども作って幸せなお父さんになった方が、わかりやすくアルジェンの闇って晴れたと思うし、読み手にもわかりやすい話になったと思う。
アオイが妹分でも弟分でも、アルジェンが惚れる事は全く変わらないんだが、当初の予定通り
弟分にするにしろ、妹分にするにしろ、なんかあと一歩踏み込めたというか……。
しっかし
アルジェンとアオイ、「現実で言ったら大学生が小学生に手だすようなもん」か……。うん、
普通にキモいから
ギャグで即粉砕でもいいから葛藤を入れるべきだったわ。
何で円堂×たまごろうにしろ、ニケとククリにしろ、1歳差(ニケククは同い年生まれだが、ククリが早生まれなので、初めて出会った時はククリが年下)なのに
何故年齢差だけ地獄みたいなオリジナリティ入れたんだっけな……。
まあもうここまで来たらぶっちゃけるけど、
どうせ歳の差BL創作するなら、思いっきり歳の差はなしてアオイが精通ギリギリくらいのドスケベに仕上げたろ、ゲッヘッヘみたいな感じで
やっちゃった記憶がある。
本当にへっぽこアルジェンとネコな弟分には、他者が秒で忘れるようなフツーのいい話の中に、
腐女子自分の業がぶち込まれ過ぎている。今でもいい作品だけど、BLに仕上げるにしろ、妹分で行くにしろ、あと一歩が惜しい。そんな感じ。