やきにく亭
～キャベツを添えて～

石神さんが切ないサスペンス。
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色んな逸話のある人だが、やっぱ若い頃の文章はすごく上手いし勢いがすごいんだよなぁ。遺族の「作者の遺産はなんでもかんでも売り物にする（許可は取ってるらしいけど、本っ当に個人的な若い頃の日記とかまで）」みたいなアレも色々言われてるようだが、それは逆に言うと「気になった作品大体電子書籍にしてくれてる」でもあるので、図書館にすらないやつとかも安心。逆にそのくらい公式に商売っ気のある方が困らん気がするなぁ。人気作家でもぜーーーーーーんぶの絶版のカバーまではしてくれない事が多いし。エロゲとラノベが趣味だとさ、中古でも図書館でもなかったりゲームが動かなかったり、もちろんＤＬ販売や再販もない……。なんて当たり前だから、やっぱそうやってお値段安めで公式（に版権を持っているところ）が売ってくれるのはありがたい。それでリフレインブルーにも出会えたわけだし……(コレもオリジナル版はＸＰ以降は動かん)

一回グインサーガも挑戦してみたい気がして来たが、作品の良い悪い以前に流石に１００巻以上は長すぎるからなぁ。とりあえず「翼あるもの」と「真夜中の天使」辺りをＢＬのパイセンとしてあがめながら読んでみるか。

流石に昭和当時のホモネタ（ゲイでもＢＬなく、ホモネタ）とかは古臭いとこあるんだが、抜群の文章力と、キャラのイキイキ、キャピキャピしたライブ感(特に女子キャラ)と、憤りを抱えたキャラクターの感覚みたいなものが今見ても全然古くない。強く「今なお愛され続ける、色あせない名作！！」みたく推す感じじゃなくて、「忘れられたとしても、こうして誰かがなんかのキッカケで手に取って掘り起こして、良いな……って思う感じの作品」ってあると思うんだが、栗本薫が多分そういうやつ。「今は寝てるけど、起こされて拾われても、コレが好きな人に応える準備はあるぞ」みたいな作品。

まあ私も晩年の賛否がすごいの見たら手のひら返すのかもしれんが……。どっちに転ぶかまだ分からんのだよな。栗本薫が刺さる側のオタクなのは間違いないが、当時めちゃくちゃ狂わされた人らほどの熱量までは流石にないかなぁとも思うし。