前も言ったけどやっぱグルグル無印終盤のバトルって楽しくないな……。基本的に衛藤先生は漫画も構成も上手い人だから、ちゃんと流れは出来てるんだけど。

絶望やそっからひっくり返す熱さが出しきれてなくて、花の国編以降のバトルって小ネタギャグバトル以外の大きなボス戦は妙に不穏で空振りしちゃってるような気がする。ここら辺は少年漫画を全く読んでこなかった作家の特殊性と美点故の欠点だな。弟子のハガレンと比べてみても、グルグル後半〜ラストバトル辺りはなんか下手じゃないのに首傾げる人も多いんじゃない?

じゃあグルグルのバトルってずっとつまらなかったかっつーと全然そんなことはなくて、初めてのバトルでニケが咄嗟の起点の舌先三寸で、時間を稼ぎながらククリの魔法発動を待つとかはすごく冒険序始めたての少年少女の連携プレーで面白い(ギャグ顔で喜び合っているのにこっちも泣けるほど。)

次のノコギリ山で、前衛火力がニケしかいない中、借り物の剣とトマのサポートで奮闘しつつ、最後ククリが怒ってベームベーム召喚まで繋げるのも非常に熱い流れ。(こっちでも後でこわかったー!ってギャグっぽく2人で泣いてるのがまた微笑ましい)

結局何が言いたいかっつーと。ククリを守りたいって気持ちから、ギャグを伏線に火の剣に目覚めるコパール王国編は王道にいい話なんだが。ぶっちゃけ勇者の剣に目覚めてからの方がニケのバトルって面白くない気がする。

ここら辺はもう好みの問題だろうけど。個人的には、四大属性剣にニケが目覚めてからは、ニケの咄嗟の機転でどうにかするカッコ良さが出しにくくなってるし、また衛藤先生もそこまで熱血バトル作家じゃないからなんか王道バトル展開がイマイチ噛み合っていないような……。個人的にはそんな感じがする。

地の剣が使いどころは少ないがカッコいい武器なのは、アニメ23話を見ればわかると思う。でも衛藤先生は作中で言ってた通りに、使えない剣としか思ってなさそう。

思うに、グルグル2でニケが勇者の剣取り上げられたの、衛藤先生自身があんまグルグル後半のバトル面白くないと思ったからじゃないかなーって。実際グルグル2のニケは勇者のさすまたをメイン武器に、咄嗟の機転がきく熟練冒険者兼ギャグキャラの味が出てて普通に強い。

勇者の剣使ってた時一番カッコいいと思ったとこも、きりなしの塔で敵に背中向けた状態で、ムチのようにしなるキラキラの剣で攻撃開始する時なんだよな。なんかやっぱバトルモードのニケのカッコ良さって、敵を出し抜ける機転と良い意味での卑怯さだと思う。斧を崖に捨てたりとか。
2024/07/17(水) 15:07 グルグル考察 PERMALINK COM(0)