再読。運動会の話だが、
すさまじい力を持った魔王に戦いをいどみ、絶望的な冒険だとわかっていても、それでも旅立つ勇者たちは、きっとこんな気持ちだったんだろう。 だから俺も勇者として、戦い、勝つしかないのだ。俺は覚悟を決めて、秋晴れの青い空を見上げた。(魔王学校に俺だけ勇者!?7巻より抜粋)
こんなシーンがある程度には、魔王学校の勇者が運動会するのは命がけ。っていうか普通に殺しにかかってくるから、ヒロも精神的に疲弊してて哀れ。
夏緑先生、黒いシーン書くのノリノリ過ぎるし、ギャグといえど普通に怖いと感じる事がしばしば。
そんな中、やっぱりリュウナの存在は読者とヒロの光なのだよなあ。一人で一生懸命応援したり、お弁当作って持って来てくれたり、借り物競走で力を貸してくれたり、物理的にも精神的にも、ヒロの支えになるポンコツ魔王のリュウナはやっぱり可愛い。
他のやつは経験値にされないよう抵抗しまくるけど、リュウナには「リュウナ以外に経験値をあげたくない」って言うのは、この作品的には愛してるより愛してるだよなぁ。経験値じゃなくてヒロが欲しいと、重くも健気に好意を伝えるお姫様の勝利やで。
なんだかんだ、最後の大玉ころがしはヒロとリュウナの絆にも、珍しく一致団結するサブヒロイン勢にも感動する。コメディオチもしばしばな本作だけど、5巻に次いでさわやかなラストだった。今回もペルチェが可愛い。