ちょっと前の久米田先生へのいちゃもん掘り下げると、なんつーか女の子が「(好きな人の)お嫁さん」をある種の職業、肩書きとして夢を見るのって今どきじゃ古いとは思うがそういう共通認識として納得出来るじゃん。

でも男で「将来の夢は(好きな人の)旦那さん」ってタイプ、多分ステレオタイプの二次元テンプレとしてもお嫁さんになりたい女の子と違って確立されてないじゃん、明らかに。二次元でもレアじゃん。

んでまあ実際、ぶっちゃけ男で旦那はやっぱちょっとドリームがないと思うんだよな。責任がデケーっつーか。「彼女欲しい男」とか「とにかくフワッとモテたい男」ならまだしも。所帯を持つっつーか責任を持つっつーか。そういう感覚とか大黒柱なんて感覚がイマドキ古いとしても、とにかく男だとちょっと二次元ドリームとしても成立しない感覚だと思うんだよな。二次元ドリーム系の漫画とか小説は男性向けだけどな。

今どきツイッター(X)で言ったら炎上しそうな事を言って何がしたいかっつーと、そういう普通ならちょっと足踏みする、楽しいドリームにならんような感覚を押しのけて、「すべての過程をすっ飛ばして旦那(許嫁)」を男でメインで描く人って多分そういう重い人しかいないと思うんだよ。責任持つのが当たり前と思ってそうっつーか。かつてプロレスしてた赤松センセーのラブひなだって、アレは「トーダイ(東大)行ったら結婚しよーね」ってワンクッションがあるじゃん。それもないじゃん。女子が一方的に選んだのに嫌がることもなくなんだかんだ旦那ショタが受け入れてんじゃん。そういう人じゃないとちょっと描けんと思う。

かってに改蔵もそもそも羽美ちゃんと改蔵で手作りの結婚届とか作ってたが、こういうの多分無自覚で入れて嫌だー!!とか皮肉方向のギャグに行かない男性作家、だいぶ重症そう。

衛藤先生もウサギテレビの主人公で「こんな子どものうちから許嫁ヒロインと結婚する事に対して一切疑問を抱かない王子主人公」とかニケよりわかりやすい旦那観を提示しちゃってるけど。っていうかグルグル2第一話も「お付き合い」じゃなくて「結婚はまだ早い」だから、実際のメインカップルの初々しさとは裏腹に、なんか過程すっ飛んでてよく考えるとおかしいわ(褒めてる)。こっちは絶妙なバランスでジュヴナイルの甘酸っぱい恋愛で留め続けてるが。

前に付き合いたての彼女に特注ペアリングだかなんか贈ろうとして「重っ!」ってドン引きされて即別れた実話?を聞いた記憶があるが、アレも需要と供給の噛み合わなさが悲しい。多分その彼氏気が合うなら素敵だと思うんだが……一方で即わかるほど気が合わない人とうっかり進まないためにお付き合い期間はあるのだなと強く感じる話とも思うし、重いって即別れるのもメチャクチャわかる……。
2024/07/04(木) 12:00 作品感想 PERMALINK COM(0)