勇者ニケとお姫様魔法使いククリと比べるの、自意識過剰と言われるだろうし何も模倣出来てない(オリジナルなってるよ的良い意味でも、技術の天地の差という悪い意味でも)とはわかってるが、やっぱりへっぽこアルジェンの一番の元ネタってこの人らよな……。いや、明確にパクったのは魔探偵ロキのフレイとホモなれシリーズとコロコロの兄貴分と弟分コンビのつもりだったけど。

盗賊系主人公と魔法使いヒロインという大まかな属性もだが、鳥のヒナの刷り込みのように、初めて助けてくれた人に惚れ込んでしまう好感ダダ漏れヒロイン(受)ってのもそう。

っていうかこういう好意ダダ漏れ相手に一目惚れ系ヒロインが昔から大好きだったのも、そんなヒロインが主人公にとって一番大切で守らなくちゃいけないという物語が大好きなのも、絶対魔法陣グルグルが起源なんだよな……。かなり自覚的なヒロインの好みって意味だと、ニケよりククリのが思いっきり性癖植え付けられてたのかも。弟分キャラ好きなのも、絶対この最初から相手への好感度高いヒロイン好き、ククリが好きの派生だなこりゃ……。何も好み変わってないのに、半端に腐ったせいで自分の事なのにわからなかった……。

ニケのがわかりにくく描かれてるからここでツッコミ散らしてるのはニケばっかだし、もちろんニケ好きだけど、自分で思ってる以上にククリちゃん好きなタイプなんだろうなー。(いや元々大好きなヒロインだったが、それ以上に……)

ニケほどほぼ完璧男を求めた記憶は一切ないが、普段三枚目でやるときはやる系男が好きなのもニケのせいっぽくはある。自覚的な好みはククリちゃんだろうが。

まあ自作BLも、グルグルのようなヒロインじゃなくて男主人公の成長のお話になってるのは一応オリジナルか。

普通、兄貴分と弟分ってBLじゃなくても兄貴の模倣をして弟分が成長するってのが定番なんだが(ナルトのロック・リーとか、こっちは父子に近いがGANTZのたけしみたく)、へっぽこアルジェンってアオイはあんま成長劇要素なくて、何故か成人済男の成長物語になってる。なんでそっち寄っちゃったんだろ?

まーた他人事のように言って!って話だが、私プロット作ってから作るってことが全く出来ない(頭の中の構想だけでなんとかしたり、エタり散らかしたりしてる)から、自分でもよーわからん。まあこのへんは普通にコロコロコミックの未熟な兄貴分主人公の影響なんだろうけど。っていうかぶっちゃけちまうと、漫画版イナズマイレブンの円堂とたまごろう。コレで6年くらいBLssサイトもやってた。とっくに潰したけど(この世の数人しかこんなサイト見てないと思ってとことんゲロする)

漫画版の円堂さんはアニメのような(序盤はともかく)カリスマキャプテンではなくて、割とアホっぽい感じの兄貴分要素が強い。まあほんで、オリキャラのたまごろう君ってだいぶ賛否両論で嫌われてたというか、そういうフラストレーションをホモなれに感動してそのまんま同じRPGツクールAceにぶつけて「人にウケるウケないではなく、絶対に兄貴分×弟分の公式カップルをこの世に産み出さねばならぬ!!」みたいに作ったのがへっぽこアルジェンとネコな弟分。

だったんだが、もうちょっとそういう明確なパクリ元より根源的なアレがグルグルにあったんだなぁという感慨。というか、「忘れていても覚えている」みたいな記憶喪失系感動恋愛みたいな事を一人オタ活芝居でやってたっぽいの、ぼっちの極みというか……。創作を始めてから読み返す機会なかったんだけど、ずっとグルグルを求めてメルヘンな作品を読んだり、自分で何かファンタジーを作ったりしていたような気がする。

まあ何が言いたいかというとアレだ。ぶっちゃけやぶてんイナズマイレブン漫画版と魔法陣グルグル読んでホモなれプレイしたら、おそらく私のやりたい事の超ウルトラ上位互換が全部詰まってるなって(言っちゃった)。いや本当、パクった作品全部そうなんだけど、グルグルが特にね……。私のやりたい事の全てが詰まってるのがグルグルなんだと思う。

にゃんにゃん騒動のラストシーンで、なんでアルジェンがあんなボコボコにされてもアオイ殴れない、殴るくらいならオレが死ぬ。とかほざいたのか私にすら今までわからんかったのだが(それでホントに死んでたら一番悲しむのはアオイなのに。まあそんくらいアイツはアオイの事が大好きなんだろうとしか)、多分これも本当にククリちゃんに優しい勇者ニケを無意識に再現しようとしてたんだと思う、自分なりに。勇者ニケが自分が殴られた程度でククリを殴るわけないから(アラハビカ編のデビルククリへの応対がそう)、ニケの模倣のアルジェンも殴らなかったんだと思う。アルジェンがそんだけアオイの事好きってのも間違いじゃないんだろうけど、下手過ぎて模倣出来てない、自意識過剰と言われるかもしれないけれど、創作する私が本当に無意識下でやりたかった事って多分そこなんだと思う。だから私のBLゲーやるくらいならグルグルを読めばいい。って卑下でも謙遜でもなく思うんだが。

グルグルならもし合わなかったとしても、人気作だから話のタネになるし、弟子の作品のハガレンを読む時も、全然似てないがどこかうっすらと感じる共通項、多分荒川弘先生が師匠を参考にしたとこや気の合う部分、合わない部分とかに気づけて楽しいと思うからな。そういうキモイ読みをしなくても、有名なザムディンとかただし魔法は尻から出る!とかを自分で実際に見てみるのはなかなか楽しいんじゃないかな、って思う。こっちのが色々オマケの付録が多いんだよね、合うか合わないかに関わらず、読むってだけでオタク知識的財産になる。だからこっちでいいんじゃね?みたいな。

まあある意味アルジェンって本当に私にとっては自作内では本当に理想の主人公なんだろうな。弟分以外に見向きもしなくて、その執着が成人男性にしては幼稚でキモく、作者が無意識に勇者ニケを模倣するための供物かつ、好きだった弟分キャラへの世界の理不尽を覆すための業を全部背負ったやつ。模倣まではいいのだが、元ネタのグルグルがダブル主人公ものとして大成功してるのに対して、へっぽこアルジェンは良くも悪くもアルジェン一人が主人公のお話。って感じなのが一番パクリや模倣すら出来なかった部分のような気がする。いや一応弟分主役の数分ゲーとかあるけど。

……自分の作品を自分で解説しまくるのって一般的には痛いけど、私には割と向いてるというか、こうやって色々ほざいた方がすげぇ面白い作品のように見える。いや実際、やぶのてんや先生のイナズマイレブン無印コミカライズと、魔法陣グルグル無印の知識があった上で「二次創作腐女子が自分の推すカップリングと、完全に無意識で再現するレベルに沼な作品を己の合法世界で再現しようとした呪物」という独断と偏見まみれでプレイした方が、多分へっぽこアルジェンは面白いような気がする。そこまで読み方を指定するのはちょっとどうかと自分でも思うけど……。白状しまくってる私はともかく、他の人の作品でそういう読みをするのは、基本的にやめた方が良いと思うけど。