「グルグルほど、私にとって癒し効果ある作品存在するかなぁ」って考えた時、



やっぱり私にとって100点満点だったギャルゲーのパティシエなにゃんこかなぁ。って思った。

「グルグルと根底が似てる作品」って時に強烈なギャグ漫画とか、似たような亜流ドラクエパロ系作品とか出て来ないの、やっぱりそういう事なんだろうね。本当に優しいメルヘン恋愛っていうか。

パティシエなにゃんこも、昔ネットでコレみたいな作品を探してるっぽいお兄さんを見かけたし、すごい有名なギャルゲーとかみたく真っ先に名前が挙がる作品でもないけど、多分私と同じように、なんとなくうっすらと、「ここまでの癒し効果がある作品、エロゲでも案外ないな」って心の中で大事にしてる人は結構いると思うんだよね。

パティシエなにゃんこは本当にやりたいことが素直で、グルグルの優しさとメルヘン恋愛だけをエロゲに仕立て上げたような話。実はエロゲでも滅多にない、猫のミオルートなんか、そのまま絵本に直しても通じるような、優しい恋愛。冬華ルートがちょっと辛いかなってくらい。それもまあ、耐えられる程度。

エロゲしない人には通じないんだけど、エロゲって多分この世にあるエロゲの7~8割くらいはそうといっていいんじゃないかってくらい、暗い、重い恋愛ばっかなんだよね。もちろん長い小説作品で、明るい話ってのは間が持たないとかあると思うんだけど、重い話のがやっぱり多い。

抜きゲーとかバカゲー特化で明るさに特化してる作品もあるとは思うんだけど、そういう方向の楽しさ重視すら、多分そんなにエロゲといったらどんな作風か、で真っ先に挙がる印象ほどは数がないと思う。

多分ここら辺の「皆が思うより重い作品の方が多い」ってのは、起源をたどると、ギャルゲーの歴史を語るに欠かせない「エルフの同級生シリーズ」みたいな、ドラマ重視の開拓者作品達や、「泣きゲー」という言葉を一般的に広め、「萌やし泣き」って言葉、テクニックの元にもなってるらしい「key作品」とか、もっとエロゲ詳しい人なら更に細かい、正しい例が出せると思うんだけど。

とにかく今言いたいのは良くも悪くも重い~真面目な恋愛の先駆者が偉大過ぎて、エロゲ全体が重い恋愛がデフォルトになっちゃったんだろうなって。

もちろん恋物語と言うのは、綺麗でばかりはいられないものなので、エロゲに限らずどんな媒体の恋物語も多少は重くはなるんだけど、それにしてもエロゲは特に、先駆者達がヤバすぎて、その後に続く人達も「絶対暗くないと、重くないとダメだ」みたいなノリが他媒体以上に強く出来ちゃったような感じがするんだよね、体感だけど。

だから、そんな中で、ただ心が綺麗に浄化されて優しく癒された作品って、有名なエロゲーみたいには語られないし、時にはエロゲーマー達からもおとぎ話過ぎてバカにされちゃうかもしれないけど、すごく大事にしないといけない作品だと思うんだよな。

っていうかへっぽこアルジェンのアオイの「ネコ魔法使い」ってどっから来た発想だ???ってずっと思ってたけど、多分はっぴーぶりーでぃんぐでもSO2のレオンでもなく、まんまパティシエなにゃんこのミオだな。

グルグルと同じで、あまりに優しい作品って、やっぱり心が傷つかな過ぎて忘れちゃうんだなぁ……少なくとも私は。流石にパティシエなにゃんこは当時やりまくってたPS2ギャルゲの中で実はかなり異端作だから、記憶には残ってたんだけど、それでもやっぱり普段は忘れてしまうくらいの優しさなんだよな。

やっぱり良くも悪くも傷つけた方が記憶には残るんだろうな。でもグルグルも、パティシエなにゃんこも、読んでくれた人を傷つけて記憶に残る事は、決して望まなかった。
2024/07/10(水) 01:36 グルグル考察 PERMALINK COM(0)