2017年版アニメアラハビカ編(第15話 恋せよ! 魔境!)を見返していたのだが、「ククリは魔法陣でずっと喋っていたんだ、黙っていたのはオレの方だったんだ」ってところで前半パートが終わって、いつもの、ククリの描いた魔法陣を二人で覗き込むアイキャッチの流れになるのとても綺麗な話の運びだなぁ、と思った。

ここの流れまで狙ってるのか、まではちょっとわからないけれど、グルグルがククリの心そのものだ、ってのはここのアラハビカで語られる事だから、アイキャッチでニケがククリの魔法陣を二人で覗き込む流れってのはつまりそういう関係性を表現してるんだと思うしな。でも多分ここら辺のタイミングも狙ってるような気はする。無駄がほとんどない……というかOPやEDをしょっちゅう消して少しでも尺広げて、次回予告使ってまで本編の小ネタなんとか消化しようとしてるくらいの作品だから。

原作をおそらく2まで深く読み込んで再構成した作品なのがとてもよくわかる。いいアニメだよなぁ、本当。いいアニメなんだけど尺の問題で原作と同じ、良く見ないと愛がわからないミステリー化しちゃったのが悲しいねぇ……。そんな兄弟分状態じゃなくて解答編になれるはずだったのにねぇ……。今でも十分その役割は果たしてるとは思うけどさ。このアニメ見ないと原作の意図に気づけなかった事が山とある。
2024/08/21(水) 04:16 グルグル考察 PERMALINK COM(0)
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【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 1巻 1章 ジミナ村】
ニケが第一話でククリの心そのものでもあるグルグルに対する恐怖を植え付けられてしまい、


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【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 10巻 83章 おしゃべりな魔法陣】
その事をアラハビカ編でデリダに指摘されて葛藤しつつもグルグルを、ククリを知ろうとして、

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【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル 1巻 148章 城の戦い②】
一緒に魔法陣書いて、

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【出典 スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル2 18巻 125章 アニー村】
こうやって自分がグルグルの魔法にかかって楽しそうにしてる、って結構感慨深いものがあるかもなぁ……。

ギャグを伏線とか結果にしてるから、恋の話として結構泣ける、感慨深い流れなのにすげーわかりにくい……。

2017年版アニメが二人で魔法陣を描く流れを二人の一番の絆としてレイドに見せて失恋を悟らせたの、すごいよく考えたアニオリなのがこうやってまとめるとよくわかる。あんなに尺がないのに圧縮が上手い。二人の絆描写でこれ以上ってないんだよな、ククリの一番の思い出が、原作無印第一話で「魔法陣ってどうやるんだ?」ってニケが興味持ってくれたことだっての鑑みると……。っていうか原作も、流れは違えとこんな美しい絆のシーンだ、ってのはアニメ見なかったら気づかなかったかも……。(一応読み返すと、ジュジュが美しいとは言ってるんだが……)

アニメだとここの、ニケから興味を持つくだりが尺の都合で消えてしまっていて、シュギ村のククリの回想も当然変わっちゃってるんが惜しいな。ここ別に分かんなくて消したんじゃなくて苦肉の作だと思う。第一話の二人がかりの脚本と、ニケが失敗グルグルに巻きこまれ、恐怖を植え付けられる描写自体は残っている事に、アニメスタッフの苦労が偲ばれる。(アイキャッチでニケがククリのグルグルを覗いてるのは、この削った描写の代わりかも?)

このアニメ、ファン内でもわかる人とわからん人で評価真っ二つなのが悲しいな。衛藤先生ご本人が良いアニメってコメントしてたのは救いかなあ。
2024/08/20(火) 06:30 グルグル考察 PERMALINK COM(0)
そういえばグルグルのククリちゃんって私不幸なのオーラ出さないからすごいな。いつも明るい彼女に、ニケがそうしたいから察するみたいな感じで。やってる事自体は光待ちの闇の中の女の子なんだが……。でもククリちゃんなら、私だってニケやジュジュみたいに良くしてやりたいなって思う。

ククリちゃんみたいな、ただ無邪気に勇者を待てるお姫様ってのも結構レアだな……。アレがメルヘン、おとぎ話文脈というのもあるんだろうけど。彼女に冒険の不安とか全然ないの、よく考えると不思議だな。そこはニケの担当ってことなんだと思うが……。こういうコンビってギャグにしろストーリーものにしろ、女子の天然がきつ過ぎて引くか、男子のあたりがきつすぎて引くかだから、近しい属性の魔王学校と並んで希少品なんだよなぁ。こういうアレも、キャラを描くんじゃなくてインパクトを描いてしまう問題に繋がってるのかも。やっぱこの二作が私にとって忘れがたい(グルグルは忘れかけてたが、強く根付いていた)のは理由がある。

リュウナとククリは、一見とんでもない騒動を起こすようで、その天真爛漫さや天然ボケが最終的に困った大きな問題を解決するってキャラクター性が近い。馬鹿らしい話だから実は構成がわかりやすく上手い、って点があまり指摘されないけど。(グルグルは流石に構成力の高さに触れる人もちょくちょく見るけど)ニケもヒロも、困ったヒロインの面倒見てるようで、ヒロインのそういう性質に助けられている、自分じゃできない部分がある、みたいに認められるのがいいんだよなー。グルグル4巻辺りの、願いが叶うってのを純粋に信じてお金全部泉にぶち込んじゃうククリちゃん、オチとニケのコメント含めて好き。ククリちゃんじゃないと見つけられない世界。

まあアレだな、一巻しか読めてないけど、くまのパディントンの原作のパディントンみたいなヒロイン。困った騒動を起こすが、最終的になんか知らんがソイツのアホな行動でむしろ上手い事行っちゃうやつ。ここら辺を今風にもっとわかりやすく強調をすると、無自覚系なろうヒーローやヒロインになるんだと思う。また俺何かボケで善行しちゃいましたか?
2024/08/20(火) 02:03 グルグル考察 PERMALINK COM(0)
グルグル2、13巻第84章、サブタイトルが「ふたりでひとつの大冒険」なの良いなあと思った。ニケとククリが離れ離れでそれぞれのパートが分かれてる状況も表してるんだろうけど、やっぱりグルグルそのものがそうというか。

おんなじところですれ違ってるシナリオ構成も表してるんだろうか?
2024/08/19(月) 15:07 グルグル考察 PERMALINK COM(0)
あけっぴろげにスケベを書きスケベを読むようになって子どもの頃の口にチューもないカップルの口チューを心待ちにしているのなんかわかりにくい感じのキモイ原点回帰感あるな……。グルグル2は読み返すと初期は色んな試みをしようとしているのがわかって面白い。1だと恋愛表現でとっときの最終兵器感あったほっぺにチューを「友達へのあいさつ」と言って過去にしている感じが。(なお、その後10年単位で進展はなかった模様)
2024/08/19(月) 06:52 グルグル考察 PERMALINK COM(0)
好きなユーチューブチャンネルでバズー!魔法世界取り上げてたのでそれで大体のストーリーを読んだが、一回くらいこういう正義とは何か?みたいなの多分すごくやってみたいけど多分すごくバカだからすごく向いてないんだろうな……と自分で思う。なんか他人の読んで正義って……正義ってなんなんだ!って酒飲んだ酔っ払いみたいに酔うのは趣味だけど。私は本当、読む方はすごく向いてるよな。いや作れる、完成まではいけるって意味だと作るのも向いてるんだろうが読むほど向いてないや、やっぱ。

こういう話、結局どう収拾つけるんや、って点で結構難しいよな。いやスッキリしないのがミソなんだけど、代わりになんか別の方向で良い話にするか、その構成の苦味自体を極上の味にしないとみたいな?

グルグルも絶対裏設定的にはコレなのに正義とは何か?みたいに勇者たちが悩み出してギャグマンガどっかいかないのすごいな……。2は多少やってるけど。デキルコとレイドの月が好きか嫌いか問答とか。

よく考えたら2巻の闇魔法結社で総帥に光と闇が一緒にいるなんて!って糾弾される部分と、その直前の王様に背いてあっかんべー!ががなんかそういう葛藤に入るんだろうけど結構わかりづらい
……。

よく考えたら↑とかもうちょっと葛藤しろよww案件だな……いやしなくていいんだけど。

まあグルグルは裏設定的には色々あるし、ククリが閉じ込められて育ったのも元をたどるとコーダイ王家のせいじゃね?(こいつらがミグミグ族迫害とかしなきゃ独りぼっちで秘密兵器として残されず済んだんじゃね?)とかあるけどなんかそういうの置いといて魔王退治もニケはククリを守りたいだけ、ククリはニケと旅したいだけ、自分のハートと向き合いたいだけみたいなのが良かったんだろうな。

グルグルはマイナーだとファンが言ってるのを見かけたが、コレが何回もアニメ化されたヒット作なのに、なんかマイナーなのはわかる気がする。こういうのはわかる人にしかわからん。裏設定引っ張り出して問いかけとかした方が多分わかりやすい。性質がそもそもウケないというか……。今でいうとセカイ系的な要素があるんだろうけどそういう言葉がグルグル全盛期にはまだなかったっていうか……。グルグル無印の終り頃かな?この言葉が出て来たの。wiki情報だと2002年頃が初出らしいが。衛藤先生のはもうちょっと懐かしい感じするっていうか、多分がじぇっともグルグルもジュブナイル、って言葉のが正しいような気がする。ラノベもセカイ系も言葉としてまだ生まれてなかった頃のような頃の感覚。

ニコピョン族の「俺達は俺達って部族なんだよ」ってすごく多分重要で大切なワードだと思うんだがアレをギャグにしちゃうからまたわかりにくいんだよな……。いやまあグルグルはわざとやってると思うんだけど、マジで重要部分でギャグをする、ってのは素人がやっちゃダメなんだなって思う。先人の後を追って己自ら自作を産業廃棄物にする作家は結構いる気がするが……(よせよせ!)

ふざけちゃいけないようなところでふざけて滑らず伝説になるって、ヒット作家すら作家がギャグ作家として脂乗りまくってるピーク時期にしか不可能というか、衛藤先生すらキタキタ~グルグル2と見ていてもう出来ないんだな、という感覚が読んでてある。というかご本人がそもそもキタキタ本編~最終巻後書きでもうそこまでギャグ特化が出来ない、って言ってたしな。

なんなんだろうな、ギャグ作家のめっちゃ一過性の才能の感覚って。

ギャグの才能こそがジュブナイル、グルグルのような子ども(の、感覚が残ってる時)にしか使えない魔法なのではないか?という気がする。いや、曽山一寿先生みたく大長編とかでストーリーもの欲満たしつつギャグ一生やってそうな人も稀にいるけど……。

グルグル2最新話も色々考えてしまうよな、衛藤先生もニケも、もう意識しないとガキみたいな事出来ないんだな、みたいな……うんこギガナイトでそんな寂しい気持ちになるの頭の病気か?でなくとも疲れてんのか?って自分で思うんだけど。ちょっと前のグルグル2の記事でも言った通り、2のニケは第一章から意識してふざけている節があるので、真っ先に子ども部屋から消える描写があるのは納得なんだけどね。

グルグル2終わったら(言うていつになるかは知らんが、最終章っぽさはあっても)後は穏やかなジュブナイルとか描いて欲しい気がするが、多分そんな事望んでるのファンの中でも極々少数なんだろうな……。
2024/08/19(月) 01:18 グルグル考察 PERMALINK COM(0)