やきにく亭
～キャベツを添えて～

ニケがなんか知らんがククリを一回も抱きしめた事がないみたいな話はここで散々してる（衛藤先生の愛読書のブラッドベリの魔笛やりてーのかなーとかもここで散々言ってるが、あくまで推測に過ぎないし）んだが、そもそもニケの愛って相手を縛らない愛よね。


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル１０巻　第８３章　おしゃべりな魔法陣】
ここら辺の描写が、多分だけど好きな子を抱きしめてあげな、って事だってってのも前に言ったけど、



【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル６巻　第４１章　グルグルダンサー】
こんな、実際に囲ってしまうわけではないシーンでもニケはククリを囲えていない点は熟考すべき点な気がして来た。

ここって、魔法陣の中に閉じ込められるように限られたダンスフロアでしか踊れない女の子の話をしているわけだから、演出的には手で完全に囲っちゃった方がわかりやすい気がするんだよな。その辺は単に作画の問題とか違う話なのかもしれないけど、個人的にはやっぱりコレがニケの愛の一端(好きな子を囲えない、留められない)なのかなーって思ったり。

このニケの愛が縛らない愛だ、ってのはちゃんと花の国編でも描かれている事で、


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル１２巻　第１１２章　バトーハの塔】
例によって、みんなここ読んだらシュミレーションとかいうあるある間違い指摘＆キタキタ千手観音のコンボで笑ってしまってそれどころじゃないと思うのだが、結構ニケはククリへの愛情表現としてカッコイイ事言ってる。閉じ込めるのは愛じゃない、閉じ込められているなら助けるのが愛だと言ってる。ここら辺見返したら２０１７アニメだと削られてしまっているんだなぁ……アニオリのラップバトル強化は面白いんだけどな。やっぱ尺がなー（涙）


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル１２巻　第１１２章　バトーハの塔】
この優しい勇者様の愛に対して、ちゃんとククリちゃんもお礼を言って、ドキドキしている描写もある。これはやっぱりお姫様として嬉しいだろうねぇ。っていうか実際、ニケはノコギリ山、アラハビカ、そして今回花の国バトーハの塔と、ちゃんとククリが捕らわれるたび助け、実行しながらオレならククリを助ける！って言ってるんだよね……。いやニケ、お前ホントカッコいいな……。知ってたけどマジでカッコいいなお前……。そらアニメ2017スタッフも「ニケくん、カッコイイ」なんて曲作りますわ……。


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル１２巻　第１１２章　バトーハの塔】
このシーンの前に、こんな風にワンチンが語っているくだりもあって、ここのワガママってのは「相手を傷つける、縛り付けるような愛」だと思うんだけど、多分ここのニケの愛は、その対比的な意味でも語られてるんだろうね。ここら辺の愛の話が全部たった一話に入ってるの、やっぱ衛藤先生すげぇな……。ページ数えたら１２ｐしかなかったんだが……？？？濃すぎない？？？

やっぱりグルグルってのは恋物語として濃くてすごい深い話なんだよな……。どうしてもコメディのキレが良すぎてそっちばかりの話になってしまうけど……。この頃の衛藤先生ってかなり照れくささが勝ってそうなとこあるし……。ここら辺の、グルグル１の愛の深さはやっぱ衛藤先生が愛した心理学と哲学の影響がデカいのかねぇ……。

とにかくこうしてまとめるといかにニケの愛が押し付けない大きな愛かわかるわけだが……やっぱさ、両想いなら、時には相手に縛られたいって欲求出て来るんじゃないかなって私は思うのよね。そんな愛はゴメンだという人も、まさか好きな人に抱きしめられたくもないって事はそうあるまい。

だから私はニケの愛は押し付けなさ過ぎて異常だ、って言ってんだけどね。花の国編のオチも、ニケが甘い物嫌いなのに、こんな苦労しまくってチョコを求めた理由までは深く突っ込まれてない、ニケも言わないって点も含めてね。

ククリちゃんがニケを本当の意味で好きになったのも、そういう押し付けない、見返りのない愛を平気で渡す男だからというのは当然あるだろうから、愛って難しいね……。ヒロインが縛り付けられたいようないい男ほど、そんな事はしないのよね……。

うーん、そしてやっぱりこんなの初手でエンカウントしていつも横にいたらレイドがどうでもいい（２ククリ公式見解）ってなるのわかっちゃうんだよな……ｗｗｗｗレイドがククリと結ばれる方法とか、ニケのいない世界線に行くしかないと思うんだよな……。いやマジで無理だろこれ。だって私がククリちゃんの立場でもニケいたらレイドとかどうでも良すぎるわ……っていうか子どもの頃からレイドとか全然眼中になかったと思うゴメン。ニケいたらキャラ属性自体は好み、ってだけだと弱い。いやこうして読み返すとなかなか可愛い奴だとは思うんだが……。

マイメリーメイというギャルゲーの幼なじみルートで、幼なじみの女の子が初恋を終わらせるくだりのシーンタイトルが「レベル１→ラスボス」だったのだが、まさしくククリちゃんの恋とはそれの真実恋版といいますか、ニケは初恋で憧れの人で一番身近な王子様でほとんどククリだけを見ていながら難攻不落のラスボスなわけですな。ククリちゃんにとっての２までまたぐ魔王、ラスボスとは自分の最大の味方で一生の恋であるニケであり、魔王ギリなんぞ飾りなんですよ。実際ファンブックでも、告白のついでに封印されたみたいに描かれてたと思うし、ニケに愛されなかったらギリの封印がそもそも無理だし。

考えてみると引き合いに出したマイメリーメイとグルグル１、テーマが近いな……両方子どもから大人へ、って話だからな（マイメリのが恋物語としてかなり癖強いけどね）マイメリは魔王を倒すファンタジーじゃないのに（ＳＦ要素はあるけど）ラスボス、レベル１なんてグルグル的ＲＰＧセンスの言葉が出て来るのなんか面白いよね。ジャンルが異なっても魂が近い作品だとこんな偶然もあるんかね。

下の記事書きながら思ったんだけどさぁ、ククリちゃんが魔王軍に入らないのって、悪い奴らとか魔族への抵抗、差別じゃなくて究極的に言うと一応一般人類側の勇者、ニケが大好きだからって感じだから、レイドもククリちゃん欲しいならニケの方をまず勧誘した方が良かったんじゃねーの？ ククリちゃん、ニケの適正職業が盗賊ってのも全然抵抗なかったじゃん。多分ニケが悪に入ったらそのまんまククリちゃんもついて来るだろ。

とかふと思った。まあレイドから見たらニケは邪魔なんやろし、そもそもアイツにそこまで頭が回ると思えないし、そんなことしたら魔法陣ビーエルが始まっちゃうから全部「バカなこと言ってないでとっとと寝ろ案件な寝言」なんだけどさ。

でもよく考えたらここら辺の構成変だな、グルグル……。いや直接的に魔王に対抗できる力があるのはグルグル使いのククリの方だ、ってのはわかるんだけど、元ネタの一つであるドラクエとか考えると魔王軍に招待されるのって普通はニケの方じゃん？その辺一切合切スルーだったよね……。２でやっとニケをひっくり返したようなやつを魔王軍に引き入れよう、みたいな話を一瞬ギャグでやったけど、ニケそのものを引き入れよう、みたいな話には全然ならない。

同じく勇者と魔王もので、ドラクエパロ入ってる魔王学校に俺だけ勇者はメインヒロインが天丼ギャグで勇者主人公に対して、仲間になったら世界の半分か私をあ・げ・る♡ネタがあるんだけど……。

そこら辺やっぱり衛藤先生が愛した少女漫画文脈なんだな、グルグル……。

ニケが魔王軍に勧誘されたら実際どういう反応をしたのだろう？ まあなんだかんだと面倒くさいとかその他もろもろな理由で断るのかもしれないが……。（正義感で断るとは思っていない正直なオタク）

でもニケがネコジタ谷で密かに想った「ククリが魔法陣というダンスフロアの外でも踊れる世界を作りたい」って魔王軍に入った方が手っ取り早く叶うのでは？感はあるよな……。そもそもニケ側がそんな勧誘話に全然ならんって話だからホントコレはただの寝言なんだけどさ。

ただここら辺も、ニケが魔王を倒しに行くってのも、ククリを守りたい、ククリが平和に過ごせる世界を作りたい、ってこと以外実は特にないっぽい(ククリを守るために戦って来た、と告白のくだりでも言ってるので)、やっぱりニケを引き込む方が良かったような気がするんだよな……。まあ結局断られるかもしれないけど、一回くらいは試しにニケの方を勧誘しても良かったんじゃねーの？魔王軍。

ニケが魔王軍側に「ねがえりをうった」ら、あの両親達がどんな反応するかはちょっと気になるな……。竜になるのはＯＫらしいが、息子が魔王軍に入っちゃったら勇者失格！と怒るのか悪堕ちも勇者の王道だと喜ぶのかわからん。

でもニケが魔王軍側に入った方がアホっぽさとなんだかんだあるカリスマ性も相まって世界平和には繋がるような気がするな……花の国みたいにニケが支配状態にはなりそうだが。割とグルグルの世界、裏設定的には先に差別をしだしたのってコーダイ国王一族の方だからな。「人々に恐れられていた」、闇魔法を禁止した、ってのも「単になんとなく不気味」みたいな文脈だったのか、バトーハの塔のミグミグ族と人間のカップルみたいな、悲しい事故が恐れの理由として他にも色々あったのか、そこまではわからんが……。

【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル５巻　第３４章　おかね騒動！】
差別とか全然当時気づかなかったけど、よく読むと普通にあるじゃんね、闇のパーティと光のパーティで仲悪い描写……。


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル２巻　第１５章　闇魔法結社】
闇魔法結社の総裁とか、皆も私もおならぷぅとか犬な事しか覚えてないと思うけど、ニケが光の者って知った時結構怖い事言ってて読み返してビックリした。アニメ２０１７だと本当に魔法で殺しにかかってくるし。


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル８巻　第７０章　魔境の入り口】
ククリちゃん的には珍しい、程度の認識だが……。

　
【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル２巻　第１５章　闇魔法結社】

この辺の総帥＆ルンルンお姉さんの口ぶりから察するに、ほとんどあり得ないレベルの異端なんだろうな……。ここ以降、過剰な糾弾とかされないしわかりにくいけど……。まあグルグルランド+でははっきり闇の者が何百年って歴史単位で迫害されてる(ミグミグ族ごと)って書いてあったしな……。実際ニケとククリみたいな、光と闇混同状態のパーティーって２になっても出て来なかったよな？確か……。魔法体系とかも色んなものがあるから、その辺わかりにくいけど……。２でも変な魔法は邪道扱いで、デキルコも邪道とされてる魔法を覚えた事で学校を退学処分くらいはされてるし……。

グルグルって基本優しいお話で、差別で激しく迫害されるわけじゃないから結構読み流しちゃうんだよな……。衛藤先生がやりたくなくて、わざとわかりにくくぼかしてるのは承知なのだが、２の竜ニケも、竜になって何がそんなにヤバイのかわかりにくい。（魔族だから普通に差別されるって事なのに気づくのにだいぶかかってしまった……）それこそレイドだって、ククリが自分の誘いに乗らない事に対し、そんなに魔族が嫌か？って言ってたのにな……。ククリちゃんは魔族そのものに対して抵抗があるわけじゃなく、ただニケが好き過ぎるだけなんだけど。

なんかニケククがあまりにもほのぼのしてるからここら辺の描写とか読んでも忘れちゃうよな……。結局光と闇で一緒にいて全く平気だった理由ってなんだったんだろ？まあ愛の力とかそんな感じなんだろうけど……。「オレ達はオレ達っていう部族なんだよ」ってニケも魔境で言ってたしね。

考えてみると、ネコジタ谷で、トマが一緒に来たいかつい顔だけど優しい光のパーティのお兄さん達も、

【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル５巻　第３３章　ガタリ様登場！】
光魔法を見たことない二人を変なやつらだな……みたいな反応してたな。グルグルランド+いわく、この世界で魔法と言えば光魔法らしいしね。ここもまた、何気にニケ達のパーティに普通の魔法使いが加わる事って全然ないからわかりにくいんだよな……基本的にククリちゃんの魔法でやっていく話だし、トマとかジュジュもちょっと特殊な魔法使いだし、ニケも１の中盤以降は勇者の剣が主力武器で、２だとさすまたで戦う変な奴だし……。


【出典　スクウェア・エニックス/衛藤ヒロユキ/魔法陣グルグル５巻　第３３章　ガタリ様登場！】

ここもついついククリちゃんのパンツ一丁魔法で全て吹き飛んでしまうが、何気に前述の光魔法パーティーのお兄さんらの前ではグルグルを使ってないんだよな……。（龍に乗った彼らが行ってしまってから使っている）前述の通り、このお兄さん達、見た目に反していい人らなんだけど（貼ったページでもニケ達を助けようとしている＆魔物に対抗するため、自分らが率先して行こうとしている描写もこの前のページである）、ククリちゃんのグルグルを見たら引くまではいかんでも、やっぱり多少は驚くくらいはしたのかな……。

グルグル２で魔王を倒すにはニケとククリとあと一人必要らしいのだが、まあ無難に元魔王ちゃんだろうけど、最新話のニケが「二人羽織じゃダメですか！？」とかわけわからん事言ってるのが伏線説を今のうちに唱えておこうと思う。

三人と見せかけて、二人羽織用にもう一人必要って展開の可能性があると寝言をほざいておきたい。相手は最近元魔王ちゃんとフラグ立ってる気がするレイドで。レイドが今更そんな重要ピックアップされるのかは知らん（最近新たな力に目覚めてたが）

ちなみに三人目はキタキタ親父とジュジュではないらしい。

Q.焼き肉とかいうカスはレイドが嫌いなんですか？

A.別に嫌いじゃないが、レイドタイプって当て馬範囲でも大抵報われないし、ククリちゃんの感覚とフルシンクロする形でニケの方が好きすぎるのでどうでもいいのが正直なところ。

レイドのがマジもんの王子様らしいんだが、ニケみたいな自分だけの最高の王子様のが、女子は嬉しいと思うんだよな。そら肩書き資産その他が重要な女子もいるだろうが、ククリちゃんがそんな女じゃないのは言うまでもないし……。ほんっと、ククリちゃん視点でニケって「白馬の王子様」そのものなんだなあ……。馬には乗ってないけどさ。

しかしレイドの魔界のプリンスってのもよく考えると謎に包まれまくりだよな。魔界の話ってのをそもそもほとんどやらんし、ルンルンお姉さんいわく、あそこは人間が長時間いられるところじゃないらしいし。

っていうか魔界のプリンスってそもそも何？魔王とは別の王族が魔界にあるの？２でレイドの思い出が詰まっている、地上の魔族の街が潰された（無人放棄状態だが）って言うが、魔族の街、あるいは集まりって中立の魔境や理想郷のアラハビカ以外にもあるにはあるの？ コーダイ王族の闇魔法の迫害が始まる遥か昔には普通に魔族も地上に街を作っていた？

裏設定的にはなんかありそうだが、この辺掘り下げると暗くなってしまうだろうしな……なんか設定上は存在するなら、グルグルランド＋２とか出して教えてくれないかなあ……。

ネコジタ谷〜きりなしの塔あたりのニケ、ククリちゃんへのめちゃくちゃ細やかな気遣いが萌え散らかしまくるな……。おんぶ可愛いしモンスターの頭の上にククリが取り残された時飛び降りたの受け止めようとするのもイケメンだし（ギップルの邪魔が入りやがるが……）竜からククリが降りる時手貸すとこも好き。

きりなしの塔でミグミグ族がもういなくて寂しそうなククリをニケが禿げますくだりもいい……。

「こういう景色毎日見てたら　どっか行っちゃいたくなると思うぞ　もっともっとすごい景色が見たくなるだろ？ それで消えちゃったんだよミグミグ族は」

ここの直前のシーンで実際は城から立ち退き命令が出た、って話をみんなで聞いてるから余計にね……。優しい言葉を選んで励ますのがニケだよな〜。コレをクサイとかやるギップルマジで土に埋めたろか。

最後ネコジタ多分から離れる時ククリが泣いてるのも、ホントはニケも気づいてるんだろうな。知らんふりしてんだろうな……。

こんないい話と萌えまみれのネコジタ谷〜きりなしの塔編を、再読するまでニケやと脇おにぎりしか覚えてなかったのなんでや私。ニケがククリの為だけに、改めて魔王を倒すって穴位する重要なシーンまであるのに。ここもキタキタオヤジの腰みのからククリへプレゼントが出て来る&魔雷砲と名付けましたばかり記憶に残ってて草。